韓国大使館で執り行われる「在日韓国人成人式」をはじめ、各地方民団では新成人の門出を祝う式典を開催。自身のルーツを大切に、未来へ羽ばたいてほしいとの関係者からの祝福とエールが送られた。また各地で新年会が華やかに開かれた。

都内の大使館で成人式

　駐日本国大韓民国大使館（朴喆熙大使）と在日本大韓民国民団東京本部（李壽源団長）は１２日、都内の韓国大使館で「在日韓国人成人式」を開催、新成人４１人を含む関係者約１２０人が参加した。
１２日、駐日韓国大使館で行われた「在日韓国人成人式」には４１人の在日同胞新成人が参加

　はじめに主催者あいさつを行った朴大使は、「成人になられた皆さんが柔軟かつ賢明に、希望に満ちた未来を切り開くことを心より願います」と祝辞を述べた。
続いて李団長は、「在日同胞社会は新成人の皆さん一人ひとりの手でつくられ、後世に引き継がれていきます。このことを自覚し、自身の進む道で活躍されることを期待しています。地域社会、在日同胞社会に貢献できるような立派な大人になってください」と応援のメッセージを贈った。
来賓紹介と記念品贈呈に続き、新成人を代表して李賢珉さんが、「日本社会で韓日友好の懸け橋になることを目指し、在日同胞社会と祖国の発展に寄与、期待に応えられるよう努力します」と答辞を述べた。

■ルーツでつながる交流

　例年「在日韓国人成人式」の主管を務めている青年会東京本部（郭玹瑀会長）は、学生会中央本部（任珉善会長）と協力し、合計１３人のスタッフを今回の式典のために派遣した。
郭会長は、「新成人には希望者に韓服を着てもらうように呼び掛けるなど、ルーツを感じられる機会にして欲しい。昨年までの開催との違いを述べると、今年は東京韓国学校出身の新成人や、新規定住ではない在日同胞新成人への参加呼びかけを多く行い、会の活動を超えたところで相互交流できるように配慮した」と話す。

■各地方民団で成人式

横浜市のホテルで１２日、民団神奈川県本部（李富鉄団長）と神奈川韓国商工会議所（河泳達会長）と横浜幸銀信用組合（呉龍夫理事長）が共催し「神奈川県韓国人合同新年会」を開催、１７０人が参加した。新成人は９人、青年会神奈川県本部（金佳恋会長）から１２人のスタッフが加わり、成人式の進行を助けた。
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民団大阪本部（金明弘団長）主催、青年会大阪本部・学生会大阪本部主管、駐大阪大韓民国総領事館・在外同胞庁後援の成人式が１２日、大阪韓国人会館で開かれ、新成人４０人が参加した。
１２日、大阪の在日同胞新成人が熱心に祝辞を聞く様子

　国民儀礼のあと、金明弘団長は、「皆さんの今日があるのは、かつて困難な時代を耐え、民族精神を忘れずに頑張ってきたハラボジ・ハルモニや両親の努力があったからです。自身のルーツが韓国にあるということを大切にしてください。学ぶことの大切さ、教育の力で、自分を鍛え、成長して下さい」とエールを送った。
陳昌洙・駐大阪韓国総領事館総領事や大阪府知事、大阪市長、朴良基・大阪韓国商工会議所会長、朴米子・婦人会大阪本部会長、田和輝・青年会大阪会長らも祝辞を寄せた。新成人には記念品が贈呈され、代表が、父母への感謝と成人を迎えた所感・決意を述べた。新成人交流会では、青年会・学生会の紹介があり、抽選会や記念写真の撮影もあった。（大阪＝韓登）
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高松市のホテルで１３日、民団香川県本部（石隆弘団長）は「２０２５韓日新春交流会」を開催、約７０人が参加した。
団長あいさつ、公館長あいさつ（李泳澈・駐神戸大韓民国総領事館総領事）、来賓あいさつを行い、婦人会や韓国語教室の生徒らによる合唱、韓国歌謡メドレーやゲームなどが行われた。また、民団香川県本部のオリニ教室・テコンドー教室にかつて通っていた柳壯憲さんを新年会に招き、米国への留学体験談を語ってもらう場を設けた。
今日の在日同胞青年が相互交流できる場の創出は貴重な体験となり、将来を考える上での財産となるだろう。ルーツを同じくする次世代の在日同胞社会のために、成人式という晴れの舞台を活用した取り組みが注目される。