1日、駐日韓国大使館(朴喆熙大使)は現在の大使館が建つ土地をかつて韓国政府に寄贈した、在日同胞の起業家として名高い東鳴・徐甲虎氏(1914~76、東鳴は号)の遺蹟を後代に継承すべく、毎年11月1日を〝徐甲虎の日〟として定めることを発表した。当日は関係者ら約50人が集まったほか、徐甲虎氏の子孫に当たる親族の参席があった。
朴大使は主催者あいさつの中で、1962年11月1日に450坪の敷地を寄贈した徐甲虎氏の事蹟を紹介。翌年には韓国で邦林紡績を創業し、在外同胞として初めて本国への本格的な外貨投資を実現。厳しい時代の韓国の経済発展を支え、強い愛国心を持っていた徐甲虎氏の功績を称えた。また、朴大使は「徐氏の愛国心を未来世代が忘れないように、寄贈の日に当たる11月1日を毎年顕彰する」計画について述べた。
続いて李相徳・在外同胞庁長のメッセージを紹介(代読)。次に、徐甲虎氏のひ孫に当たる阪本杏樹さんが家族代表のあいさつを行った。「曽祖父が亡くなってから50年近く経ち、知人も少なくなった中で、この日を思い出してもらえるよう図ってくれた朴大使をはじめとする大使館関係者の皆さまに感謝します」と謝辞を述べた。また、在日同胞を代表して、金利中・在日本国大韓民国民団中央本部団長は、社会への還元を惜しまない徐甲虎氏の実業家精神に言及。その功績を次世代へとつなげる重要さについて語った。
最後に関係者で記念撮影を行った後で、会場は懇談の場へと移った。
朴喆熙大使は主催者あいさつの中で故・徐甲虎氏の功績を称えた |