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最終更新日: 2024-11-19 12:39:03
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2024年10月08日 11:19
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不信が拡大する米・欧関係
アラブ連盟がヒズボラをテロ組織から除外

 いま、国際秩序が激変している。西欧は戦場でロシアに押され、米国とイスラエルはハマスとヒズボラなどを制圧できずにいる。西欧の制裁を受けるロシアはさらに強くなり、EUの盟主のドイツ経済を追い抜いた。一方、NATOの軍事資源は枯渇した。イスラエルは、米国の全面支援の下、軍事作戦を拡大したが、常勝の神話は壊れ、長期戦で経済が疲弊。米国は1カ月も残っていない大統領選挙で内戦的状況を見せている。湾岸7カ国が米国(イスラエル)のイラン攻撃に対する協力を拒否した。この状況でイランが核実験(5日)をしたようだ。

 

 中東情勢が緊迫している。イランイスラエル全面戦争になると、世界は混乱に陥る。イスラエルは、ガザ地区とレバノンで民間人にも無差別攻撃をしている。ハマス代表がイスラエルに休戦に同意すると伝えたが殺害され、ヒズボラの指導者のハサン・ナスララも米国とフランスの休戦同意要求に同意すると明らかにしたが、イスラエルに殺害されたようだ。
イスラエルは、同国を支持、庇護しないとする国連事務総長を非友好人物として宣言、イスラエル入国を拒否した。ネタニヤフは世界を敵に回した。イスラエルの後援者の米・英などは、ネタニヤフの暴走に困惑している。一方、ネタニヤフも米国の支援が途絶えれば失脚するはずだ。
イスラレルのハマスとヒズボラの指導者殺害に対するイランの報復攻撃(1日)で、イスラエルの防空網の脆弱さが明らかになった。西欧は防空ミサイルなど武器生産能力が悲惨な状況だ。西欧武器の性能も誇張されてきた。
米国がイスラエルと共同でイランを攻撃しようとすることへの強い反発と牽制が急速に広がっている。西欧の支配権を拒否するグローバルサウス、特に中東諸国の集団的行動には驚かざるを得ない。米軍が基地を展開する湾岸7カ国(バーレーン、クウェート、イラク、オマーン、カタール、サウジ、UAE)が中立を宣言、イランに対する報復攻撃に自国領土(領空)の使用を拒否した。アラブ連盟はヒズボラをテロ団体指定から除外、シーア派とスンニ派国家が反イスラエルで一つとなった。
UAE、サウジ、イラクが米国産防空ミサイルの代わりに韓国産「天弓2」を購入した。エジプトは旧型F16に代わる機種で、米国とフランスの戦闘機の代わりに中国のJ10C購入を打診している。
ロシアはイランとシリアに対する支援を確固としている。ロシア首相が9月30日イラン訪問した直後、イランがイスラエル空軍基地などを極超音速弾道ミサイルで攻撃した。中国とインドもイランの支持を表明している。ロシアはタリバンをテロ団体から除外した。
イランの中部砂漠地域で5日、地震が観測された。観測された地震波は、核実験(核兵器小型化実験)で見られる地震波の特徴だ。イランが核弾頭を小型化すれば西欧まで攻撃できる。
ハマスとのガザ戦争でイスラエルは致命的な罠にかかった。多くのイスラエル人が海外へ脱出している。 2カ月前、テュルキエの国営放送は、ガザ戦争で人口の5%以上の55万人のイスラエル人が海外に出たと報じた。イスラエルのメディアの報道によると、ネタニヤフの司法波動の時は28%の国民が国を去りたいと世論調査に答えた。全体主義化しつつある雰囲気に、戦争脅威があるためだ。出国者の80%は片道航空便だという。イスラエル国民も捨てたネタニヤフを米国が支持するのは無意味だ。米国の対外政策はいつでも豹変する。ワシントンが豹変するのを知りながらもワシントンの要求に無条件に応じれば、結果は災いだ。米国で政権交代の雰囲気が歴然だ。政権が交代すれば、まずロシア政策が変わる。
欧州は、米国がNATOよりアジア太平洋中心に戦略を変えた現実を遅れて自覚し慌てている。「露・中・北」対「韓・日・米」の対決構図に加わってきた韓日は、状況変化に適応できるのか。

 

 

2024-10-09 1面
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