新たに就任した朴喆煕・駐日韓国特命全権大使の民団主催による歓迎会が19日、民団と傘下団体の関係者ら200人が参加し、都内で開かれた。昨年3月から続くシャトル外交によって、戦後最も良好とされる韓日関係をさらに推し進めると見込まれ、在日同胞社会で期待が高まっている。
民団中央の金利中団長は、「韓日関係は以前と比べよくなったが、長い時間を要した。在日社会がひとつになってがんばっていきたいと思う」と歓迎の言葉を述べた。
朴大使は「韓日関係が悪化すれば、民団の方、在日の方が一番苦労する。よりよい韓日関係をつくることは、私一人でできることではなく、在日同胞の方々の協力が力になる。韓日関係は子供が喧嘩するような関係ではなく、成熟した関係、大人の関係になるべきだと思う」とあいさつした。
参加者も期待の声を寄せた。妻家房を運営する永明の呉永錫社長は「韓日関係が悪かった時期には、私たち商工人は大変苦労した。朴大使には、良好な両国関係をより一層進展させてほしい」と語った。
婦人会中央の劉代永会長は「在日社会を広く見ていただきたい。1世からの歴史をしっかり理解してもらい、祖国との懸け橋になってもらいたい」と話した。
東京韓国商工会議所の金淳次会長は「東京韓国学校など民族学校への教育支援をしてほしい。民族性を維持するためにも大切なことで、次世代育成につなげる必要がある」と要望した。
参加者以外もメッセージを寄せている。日韓親善協会中央会の河村建夫会長は「故中曽根康弘元首相などを通じて、いろいろなところで会ったことがある。いつもにこやかで明るく、親近感のわく人柄に魅了された。良好な日韓関係が長く続くよう、道筋をつくってほしい」とした。
韓国在住の国際法学者・延世大学客員教授の金惠京氏は「朴大使には国際関係を立体的に読み取る力がある。母語でない英語で博士号を取得し、韓日両国で教育と研究を進めたことで、物事を複眼的に捉える能力が培われたと感じている。今後は、日本に韓国側の真意と覚悟を伝える中で、両国の外交をより成熟したものに変えてくれることを期待している」とコメントしている。
あいさつする朴喆煕・駐日韓国特命全権大使 |