5日、日本東アジア実学研究会(片岡龍会長)の第5回「次世代読書会」を開催。高城建人・神戸女子大学文学部国際教養学科助教が書いた論文を講評する会合がもたれた。
該当論文の題目は「大韓民国政府樹立以前の朝鮮半島における民主主義談論と実現の試み」で、会誌『自然と実学』第7号に掲載されている。
論評にあたったのは片岡会長で、高城助教の論文で深掘りされていない朝鮮王朝時代末期の儒学者たちが「平等」の発想や、民主主義的「政策」の訴求を先見的に行っていたとする立場から批判を寄せた。
1930年代を起点とする韓半島での「実学」研究の立場からすれば、片岡会長の指摘は適切といえる。高城助教は片岡会長の意見を受け入れながら後日、「1948年以前の民主主義の試みが挫折した原因は、知識人と民衆の間に共有・共感(with)が不足していたため」と考えるようになったことを表明した。
同研究会は今週末、岡山大学で国内会員向けの大会を開催する予定。高城助教は「李承晩のネーション認識に関する研究」と題した個別報告を行う。
オンライン会議の様子 |