国家情報院は4日、北韓で7月末に鴨緑江辺一帯で発生した水害の責任を問われ、多数の幹部が処刑された動向があるとし「注視している」と発表した。処刑された幹部の中には、最も被害が大きかった慈江道の姜奉勳労働党責任秘書が含まれた可能性があるという。姜奉勳は軍需工業部副部長出身だ。慈江道は北韓の武器生産施設が集中した地域で、「2・8機械工場」はミサイルと迫撃砲弾頭を生産すると知られた。
金正恩は7月28日、洪水被害地の平安北道新義州と義州郡を訪問した。労働新聞報道によると、金正恩は「洪水被害防止対策を全く立てず、災難的な状況を招いた該当国家機関と地方の働き手たちの職務怠慢を厳しく叱責した」という。
金正恩は7月29・30日、新義州市で労働党第8期第22次政治局非常拡大会議を開き、李泰燮社会安全相と姜責任秘書を更迭した。翌日の7月31日の政治局非常拡大会議でも「党と国家が付与した職務遂行をサボタージュし、容認できない人命被害まで発生させた対象は厳しく処罰する」と警告した。
国情院は先月26日、国会情報委員会への報告で「被害が多かった慈江道について一切言及や外部露出がない。かなり興味深い」と語った。慈江道に密集した軍事施設が露出されるのを懸念して言及していないと見ているという意味だ。
一方、自由アジア放送(RFA)は、大きな水害が発生した中、金正恩所有の豪華ヨットらが8月末、元山の休養地で運航している様子が衛星写真に捉えられたと報道した。 |