9日、一般社団法人「日本コスメティックプロフェッショナル協会」(JCPA、桑原由美子代表理事)の主催でオンラインセミナーを開催。同会の顧問を務めるビューティ・ジェネラリストの寺山イク子・江戸川大学客員教授が講師となり、「〝なぜK‐Beautyは愛されるのか〟韓国コスメ人気からJ‐Beautyの可能性を探る」と題して講演を行った。
寺山講師はKビューティーが日本で受け入れられている背景を①美容技術が高い②コストパフォーマンスが良い③パッケージデザインに優れるからと見る。
また、より重要なのは、そのような製品が生み出される背景に当たる、次の点としている。①国内市場にとどまらない世界市場の開拓②業界内のライバルとの競合による製品のハイクオリティー化③薄利多売が前提となるきびしい環境の中での価格設定④定価による販売が困難・リピートが難しい環境―こういった背景を克服するK‐Beautyの世界市場戦略に、J‐Beautyが未来に向かうヒントがあると寺山講師は強調した。
講演を通じて寺山講師は、日本のコスメ業界の製品開発の努力や研究力に対し高い評価を与えた。一方で、海外市場へのマーケティング戦略が成功しているかという点に対しては疑問を投げかけた。製品開発に対する研究とマーケティングのバランスを考えるうえで、Kビューティーやアジアの同業者たちの戦略に学ぶべきところが多いとしている。
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