19~21日、東京ビッグサイトで「JFEX第4回国際食品・飲料商談Week」を開催、世界35カ国・地域から900社の食品・飲料メーカーが出展した。韓国ブースでは従来の規模を超えて「KFOODフェスティバル」を展開。30社以上が集まり、SDGsやウエルネスなど魅惑の食品トレンドを訴求した。
日本市場開拓へ30社超出展
19~21日、東京ビッグサイト西展示場で「JFEX第4回国際食品・飲料商談Week」を開催、世界中から多くの食品メーカーが集結し、各国のバイヤーと熱のこもった商談が行われた。
RX JAPAN主催、独立行政法人「日本貿易機構」(JETRO)共催、農林水産省協力、経済産業省の後援で開かれた今回の展示会には約1万9000人の来場者が訪れた。
韓国は「KFOODフェスティバル」と題した独自のブースを展開し、人気の韓国食をアピール。京畿道からは坡州市や南楊州市など多くの出展があり、韓国有数の観光地として人気の江原特別自治道は、豊かな自然・水資源などの環境条件に基づいた魅力的な商品を訴求した。
■地域特産の健康飲料
東晥フレッシュフードの李平和次長は「プロテインシェイクが今夏の猛暑を乗り切る助けになれば」と話した
鉄原郡に拠点を置くCW&Bファーム(2014年設立)の金容默代表は、韓国産のゴーヤを100%使用した飲料(エキス)や粉末、加工食品などの健康機能食品を紹介した。日本では沖縄県の代表料理「ゴーヤチャンプルー」のような炒め料理が有名だが、生で食べるだけでなく加熱・加工処理することで栄養価がより高まるのだという。金代表は、「血液をサラサラにしたり糖尿病や肥満を予防するゴーヤのもつ成分に注目し、薬の代替にもなるという側面を周知したい」と話した。
北韓との軍事境界線・非武装地帯(DMZ)内で収穫されるジャンダン豆(坡州市の特産品)を加工処理した粉末製品で”ごはんの代わりに飲める”プロテインシェイクの製造および開発に携わっている東晥フレッシュフード(2020年設立)も出展。日本への留学経験を持つ李平和次長によると、「日本はコンビニで多くの乳製品飲料が売られていたのを覚えている。弊社の商品は豆乳とも、プロテイン粉末とも違い、自然素材のものなので吸収や消化が良く、妊婦や高齢者でも安心して飲める」とし、高タンパク・食物繊維豊富な代用食品の面をアピールした。
■手軽に本格料理を堪能
南楊州市に拠点を持つ永東シーフード(崔炳勲代表)は、同じ会場で今年3月に開催した「FOODEX JAPAN2024」にも出展。電子レンジや簡単な加熱処理によって本格的な韓国料理を堪能できる製品の特徴を訴求した。
前回は、日本向けの輸出を前年に始めたばかりだったが、崔代表によると、この3カ月間大きな変化があったという。米国系会員制スーパー「コストコ」の関係者が永東シーフードの韓国本社を訪れ話をした。今回の展示会にも関係者がブースを訪れ商談を進めたという。また、今月27日に1号店が千葉県千葉市にオープンする韓国コスメ&食品専門店「REACO」でも、永東シーフードの製品が販売される予定という。崔代表は「韓日関係がよくなって本当に喜んでいる」と話した。
日本市場への進出を図る各国企業が一堂に会するイベントで、韓国メーカーにとっては絶好のピーアールの機会といえる。近年の関係改善が後押しになっているというだけでなく、健康や利便性・おいしさなどユーザーの求める商品を高い水準で提供できる韓国企業にとって、ビジネスチャンスの場となっている。
崔炳勲・永東シーフード代表㊧は、日本市場への本格的な進出に対する期待を述べた |