韓国を訪れた外国の首脳や著名人らが最も行きたいスポットとして挙げるのが、ソウル市恩平区にある仏教寺院「津寬寺(チングァンサ)」だ。韓国国内よりも外国人に人気のスポットとなっている。
昨年5月に行われた韓日首脳会談では、金健熙・大統領夫人と岸田夫人が同所を訪れ、韓国の伝統と文化芸術を体験した。また、韓国の経済界トップのサムスングループ故・李健熙会長の四十九日と没後百日が行われた場所でもある。4月には尹錫悦大統領も訪れ、韓国文化を伝える役割を果たしてきた寺に感謝の意を伝えた。
津寛寺には今月も、韓国・アフリカ首脳会議に随行した外国人記者をはじめ、多くの海外からの観光客が訪れている。近くには韓屋村や美術館、博物館など、北漢山一帯で「韓国文化体験ゾーン」が形成されており、韓国伝統の香りを感じられる空間が随所に点在している。北漢山国立公園内にある津寛寺は、ソウル市庁から直線距離で10キロメートル、車では30分ほどで行くことができる。
津寛寺の住職・法海僧侶は、津寛寺が注目を集めている理由について「1015年の歴史を持つ古刹として、ここを訪れるすべての人にとって『心の庭』になることを目指している。特に本寺は自然の食材を使用した料理が有名だが、それは最高の調味料である『心』を入れて料理し、それを人々と分かち合っているからだと思う」と語った。
ソウル近郊4大仏教寺院の一つとして挙げられる津寛寺は、朝鮮の王・世宗が学者のための読書堂を建て、ハングルを研究した拠点としても有名だ。
(ソウル=李民晧)
10日、韓国伝統の豆腐作り体験を行う外国人記者一行
ソウル市恩平区にある津寛寺の本殿 |