先月27日、「北朝鮮の強制収容所をなくすアクションの会」(NO FENCE)が主催し、久保田るり子・産経新聞客員論説委員/国学院大学客員教授が「保守派も鼻をそむける傲慢・不通~尹錫悦は反省するか? 韓国総選挙で与党大敗の理由」と題しオンライン講演を行った。司会を務めた宋允復・同会副代表によると、2008年に設立したNO FENCEの企画で韓国国内の内政に関する講演を行ったのは初めてという。
久保田氏の発表は(1)尹大統領が審判にかけられ大敗した理由(2)なぜ野党が勝ったのか(3)残り3年ある任期を尹大統領はどう過ごすのか(4)今後の日韓関係に影響はあるかという視点から話を進めた。
選挙目前の先月5日から1週間ソウル入りし、与党(国民の力)108議席・野党(共に民主党)175議席・野党(祖国革新など)12議席という結果について、知人らの意見も交えて状況を語った。
外交の面で成果を出している尹大統領の政治手腕も、国内で実際に生活苦を感じている人びとの投票行動につながりにくかったという点を指摘している。
一方で、残り3年の任期中に韓日関係が前政権の打ち出した〝NO JAPAN〟ムードに逆戻りするような方向には進まないだろうとも述べた。
小川晴久・同会代表は「尹政権の内政だけが裁かれたのは意外だった。尹政権は文在寅政権よりは、北朝鮮の人権問題では評価できる立場である。NO FENCEとしては韓国の与党も野党も、北朝鮮の人権改善のために力を合わせてほしいという立場である」としている。 |