10日、NPO法人「こどもと農がつながる給食だんだん」(本田恵久代表理事)が主催し、成田市議会議員の会津素子さんが「韓国から学ぶ、ローカルフードと有機給食~子どものためのオーガニック給食連帯」と題してオンライン講演を行った。
会津さんは議員活動の傍ら子どもの居場所づくりのための活動に取り組む。2022年にオーガニック給食研修会の開催をきっかけに「未来の給食成田」を結成。今年に入ってから、成田市がオーガニックビレッジ宣言に向けて動き始めたと語る。
今回の発表では、韓国の全北特別自治道完州郡のローカルフード組合を昨年10月に訪れて学んだ、韓国の地産地消文化の現況について報告。日本各地にある「道の駅」を参考にして当初、施設は作られたという。
「完州ローカルフード組合」では、食政策がそのまま福祉政策としても機能しているという。営利目的ではない独自の取り組みとして(1)農家330軒を回り農産物を回収(2)小規模農家・高齢者・女性などを優先した契約(3)栄養士や調理員からのクレーム対応・説得に当たるという点などを掲げている。
フィールドワークの最中、ソウル市内の「江東区公共給食支援センター」を訪れた際には、ほぼ24時間体制でセンターが出荷作業を行っている現場を目撃し、制度や法令の重要さを学んだ旅であったと述べた。
質疑応答の場で高橋優子・全国有機農業推進協議会理事は「韓国でオーガニック給食が定着するようになった背景に、日本にもかつてあった助け合いの意識があるように感じる」と話した。
韓国の有機野菜認証マーク |