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最終更新日: 2024-11-19 12:39:03
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2024年05月15日 05:32
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統一運動組織「平統協」が解散
「北」当局の意向に沿う決定か

 朝鮮総連の機関紙「朝鮮新報」5月10日号は、朝総連傘下の韓半島統一運動組織である在日朝鮮人平和統一協会(平統協)が4月26日、都内で幹事会を開き解散を決めたと、1面と最終面で報じた。昨年末から韓国に対して敵意を露わにしている北韓当局の意を受けた動きとみられることから、今後の朝総連の大きな方針転換が予想される。

 

 平統協の幹事会には、朝総連中央の徐忠彦副議長兼国際局長、平統協の李栄勲会長をはじめとする幹事ら、関東地方の朝総連本部と中央団体の国際事業担当活動家らが参加した。
李会長は、金正恩総書記の対韓国政策転換方針の正当性を強調したうえで、平統協の解散を宣言した。
討論では解散後も、方針転換の正当性を各地域で周知し、韓米安全保障に反対する活動推進への決意が表明された。
徐副議長は「対南政策が転換されたことをはじめ、主体の偉業は歴史的な転換期に突入しており、朝鮮は米国とその追従勢力の敵対政策を制圧、屈服させ、永遠なる安全と繁栄をもたらすために核抑止力の強化や対外事業において変革を遂げている。勝利への信念を持って愛族愛国運動にいっそう邁進していこう」と呼び掛けた。
平統協は1990年1月に結成。討論会や講演会を開催するほか、北韓での催しに代表団を派遣するなど、韓半島統一を目指すための活動を担ってきた。平統協が関与する催しには朝総連のほか、在日韓国民主統一連合(韓統連)からも幹部級が参加している。韓統連は韓国大法院の判決で、北韓政府とともに反国家団体と判断されている。
在日韓国人2世の北韓ウオッチャーは「従来の対韓国政策が大転換したことで、組織内に動揺が広がり、朝総連からの離脱者が増えていくのではないか」と予測する。
新定住者(ニューカマー)の北韓ウオッチャーは「北韓での韓国に対する敵視政策の影響が、朝総連にも及ぶようになった。本国の指示があったのだろう」と分析するが、「今現在、朝総連に残っている人は生活もあるので、離脱者はそれほど出ないだろう」と推し測る。
元産経新聞政治部編集委員でジャーナリストの佐伯浩明氏は「北朝鮮本国の平和統一路線の放棄に沿った措置だろう」とみている。「これまでの対民団関与工作がより強化される可能性がある。朝総連の動きを注視しなければならない」と警戒を促す。朝総連の内部事情について「日本国内の組織として、難しい対応を迫られているのではないか。今後行き場がなくなってしまうかもしれない」と憂慮し、「民団は離脱者を受け入れることが必要かもしれない」と推察。そのうえで民団に対し、「北の人権回復のための共闘を呼び掛けてはどうだろうか」と提唱している。

 

2024-05-15 4面
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