在日同胞1世の故徐彩源氏が創立した全羅南道順天の暁泉高校が40周年を迎えた。暁泉高校は開校記念日である5月3日、学園の歴史を記録した「暁泉40年史」の出版記念式を行った。また、コロナ以降初となる総同窓会体育大会など様々なイベントを開催し、暁泉マインドを振り返り、今後100年の飛躍を誓った。
(順天=李民晧)
「子孫万代の国基を築くべく貢献しなければならない。これが建学に捧げる私の切なる想いだ」
1983年4月、暁泉高校の創立者・徐彩源氏が直筆でしたためた原稿「建学の心」の最終段落だ。同氏は日帝植民地時代に渡日し、異国で半世紀以上暮らした。しかし、そうした日々の中でも忘れることのなかった祖国と故郷への思い、そして後進の育成に向けた夢を原稿用紙10ページにわたって綴っていた。
「暁泉40年史推進委員会」(委員長=姜圭東副理事長)は、学園の歴史を記録するため、前・現職の校長と教職員、卒業生などのネットワークをフル稼働させて多数の記録を確保した。同校の建学に思い至った徐彩源氏の理念をはじめ、2代目理事長・徐東湖氏の教育哲学をしたためた親筆原稿や映像資料などを集めた。タスクフォースの結成から完成まで2年の歳月を要し、今回、計3冊1085ページの冊子として出版されるに至った。
徐東湖・理事長は激励辞の中で「過去と未来は、現在を通して振り返ることで見つめることができると思う。過去は決して古いものではなく、現在あるものを存在させうるための滋養分であり、未来は現在の条件と状況の中で見通される世界だ。暁泉40年史を元に、過去の歴史を通じて現状を鑑み、より望ましい未来を設計する上での礎になることを願っている」と語った。
これまでに1万7000人の卒業生を輩出してきた暁泉高校は、今回の国会議員選挙で2人の当選者を出したのをはじめ、政治経済、医療、文化芸術など社会の各分野で卒業生が活躍している。40年史の出版記念式には、各界の来賓と学校関係者、総同窓会、在校生らおよそ900人が参加した。
暁泉高校の生徒が徐彩源氏の「建学の心」を朗読(3日、創立記念式)
徐彩源氏が直筆でしたためた「建学の心」原稿
1983年5月3日、暁泉高校の開校記念式典
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