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最終更新日: 2024-11-19 12:39:03
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2024年05月15日 04:48
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尹大統領、就任2周年記者会見
「攻撃用兵器の支援は不可」

 総選挙の大勝で立法府を支配した野党を前に、行政府とそのトップである大統領の立場が大きく萎縮している。こうした中、尹錫悦大統領は9日、就任2周年の記者会見を行い、今後の国政運営の方針について語った。記者との質疑応答から大統領の考えを確認しつつ、国民へのメッセージ(外交安全保障関連)を伝える。

(ソウル=李民晧)

 4・10総選挙における与党敗北の原因について。
「これまでの国政運営に対する評価だと考えている。国民への説明とコミュニケーションが不足していた。重要なのはやはり『経済』だ。企業の成長や雇用の創出といった構造的なことも重要だが、国民が感じている困難を積極的に解決することが大切だ。今後は民生討論や懇談会を頻繁に行い、国民やメディアとのコミュニケーションを増やしていきたい」

金建希夫人のブランドバッグ受領疑惑について。
「妻の賢明でない行動で国民に心配をかけたことについて謝罪する。捜査に影響を及ぼす可能性があるため、この件については言及しない。公正かつ厳正に捜査が行われると思う。
特検(捜査)の問題については、前政権の2年半ほど事実上、私をターゲットに検察の特殊部までをも動員し厳しく捜査してきた。その際、私と私の家族に対する捜査が甘かったのか、または不十分だったのか、それらについて問わないわけにはいかない。それにも関わらず、また特検を行うのは政治的攻撃に他ならないのではないか」

 米国共和党の大統領候補であるトランプ前大統領がタイムズ紙のインタビューで、「韓国のような豊かな国を守る必要はない」との趣旨の発言をした。これについての見解は。
「同盟国であっても、他国の大統領選挙について触れるのは一国の大統領として不適切だと思う。一つ確かなことは、韓米同盟については米国上下院、行政府による強力な支持があるということであり、こうした強固な同盟関係は不変であると確信している。それをベースに問題を解決していけば、様々な交渉が円満に解決されるだろう」

 ロシアに対する北韓の武器支援と対ロ関係について。
「ウクライナ戦争は力によって現状を変えようとする試みであり、国際法的に許されない無法な攻撃だ。韓国は自由と平和を尊重する憲法の精神に基づき、ウクライナに対する人道的支援に最善を尽くしている。そして、攻撃用の殺傷兵器はどの国に対しても支援しないという確固たる方針で取り組んでいる。北韓による攻撃用武器の輸出は、それ自体が戦争行為を支援するものであり、国連の対北制裁決議にも明らかに違反している。一方でロシアとの関係はできるだけ円満に、経済協力と共同の利益を共に追求していくような関係性を構築していきたい」

 対日関係について。
「韓日は過去史と一部の懸案事項について両国民のスタンスが異なる。これまで数多くの困難があったが、私たちの未来のため、北の核(の脅威)に対応するため、両国の経済協力のために、グローバル社会における両国の共同アジェンダに対してリーダーシップを確保すべく協力しなければならないと思う。よって、過去史が障壁になることはあっても、私たちが確かな指針を示しながら腰を据えて進めていきたい。岸田首相とは十分な信頼関係が構築されており、両国関係の発展に向けた心構えも互いに理解している状況だ」

 少子化対応企画部の新設について。
「少子化問題は国の非常事態と言える。朴正煕政権当時、貧困から脱却するために経済開発5カ年計画を開始し、経済企画院を設置して関連省庁のコントロールタワー的な役割を付与した。各省庁が分担して担当する大統領直属の委員会はやはり諮問的な性格が強く出てしまう。過去の経済企画院と同様、少子化対応企画部を設置し、積極的かつ強力なコントロールタワーの役割を付与したいと考えている」


尹錫悦大統領による国民向けメッセージ(外交・安全保障関連)

(就任以来2年間)世界の主軸を担う国々との外交を重ねてきたことで、韓国の外交の地平を大きく広げてきた。150回以上の首脳会談を含む活発なセールス外交を通じて、韓国企業の活躍の場を広げるために努めてきた。原発や防衛産業の輸出、Kコンテンツの輸出等で経済の裾野を広げるべく努めてきた。
また、核ベースの拡大抑止力を基盤に、力による平和を構築した。昨年4月のワシントン宣言では、韓米同盟を核ベースの安保同盟へとアップグレードし、韓米グローバル包括戦略同盟を稼働させた。韓米連合演習を再開し、韓国型3軸体制を構築して北韓の核ミサイルの脅威を抑制するべく韓国の防衛能力を飛躍的に強化させることができた。
韓米同盟が安保同盟から先端技術同盟へと拡大され、韓国の産業競争力にも大きな力となっている。韓米間の緊密な経済協力は、韓国の対外信用度に対する安定的な維持に役立っている。また、新たに構築した韓米日の協力体制は、我々の安全保障を強化するだけではなく、経済的な機会のさらなる拡大をもたらすだろう。

9日、ソウル龍山の大統領室で記者会見を行う尹錫悦大統領(写真提供=大統領府)

 

 

 

 

2024-05-15 3面
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