4・10総選挙の比例代表選挙で無効票を行使した有権者は130万9931人。これは全投票者2965万人余のうち、4・4%に達する数字だ。史上最多の無効票で、議席数に換算すると3議席に相当し、比例代表得票順では国民の未来(36・7%)、共に民主連合(26・7%)、祖国革新党(24・3%)に続く第4の政党となる。
比例代表選挙で無効票の割合が急増したのは、選挙制度改革が影響したと分析されている。準連動型比例代表制が導入された後、巨大両党を中心に、自党の名前ではなく、衛星政党を作って選挙に臨む方法が主流となり、第21代総選挙から無効票が増加した。並立型比例代表制が実施された第18~20代総選挙(2008~16年)の時は無効票の割合がそれぞれ1・6%、2・2%、2・7%にとどまったが、第21代総選挙では無効票が122万票余りで全体の4・2%を記録、今回はさらに増えた。
並立型比例代表制は、地域区選出と比例代表選出の投票をそれぞれ行って議席数を配分し、準連動型比例代表制は政党の得票率の50%に連動して議席を割り当てるというもの。少数派政党の国会進出を名目に導入された。
今回の総選挙の比例代表選挙では、国民の力(記号2)、共に民主党(記号1)という名前の政党は事実上、存在しなかった。両巨大政党は、より多くの比例代表票を獲得するために故意に自党は出馬せず、代わりに衛星政党を創党し、それぞれ国民の未来、共に民主連合の名前で出馬した。これにより、比例投票用紙に1番と2番の政党がない状況が演出された。
無効票が約131万票に達したのは、本来知っている大手両党の名前がない投票用紙に38の政党が乱立したことが有権者の混乱を引き起こしたと思われる。
激戦区での故意的な無効票、51・7センチに達する投票用紙を折る過程で判子の朱肉が付着し、2人の候補者に印鑑が押されて無効となるケースなども考えられるが、それでも無効票がこれほど多くなるのか、常識的ではないという指摘もある。
孔炳鎬TVと閔庚旭元議員をはじめとする保守系の一部では、期日前投票で統計操作行為があったと疑っている。ソウル市425洞の管内投票所全体で共に民主党候補の得票率が期日前投票の方が当日投票の時より高かったとし、今回の選挙不正を明らかにしなければ、右派の執権は不可能だと主張した。 |