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最終更新日: 2024-05-01 13:21:33
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2024年03月19日 12:48
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いま麹町から 32 髙木健一
仙谷由人議員と戦後補償~五十嵐広三議員の後継者

 いうまでもなく、サハリン残留韓国人問題にとって、五十嵐広三議員の役割には大きなものがありました(本連載第2回参照)。五十嵐議員は1996年に政界を引退され、2013年5月7日に死去されました。
その五十嵐議員は引退にあたって、サハリン残留韓国人問題議員懇談会を解散したのですが、残る問題を仙谷由人議員に託したのです。仙谷議員は私にとっても学生時代からの長年の友人でした。
彼がまだ弁護士の時代、一緒にゴルフをしたこともあり、プレー中も大きな携帯電話を使って政治家の準備をしていたのを覚えています。

政治家になった後でも、仙谷議員には私が関係する戦後補償問題にいろいろと関与してもらいました。その手始めは92年4月の香港軍票問題で、仙谷議員も調査のため一緒に香港を訪問しました。
「軍票」とは、日本軍が香港を占領した41年12月から住民の持っている香港ドルを日本政府が発行する軍票と交換させたものを、戦後は紙切れになったとして補償がなされていない問題です(拙著「香港軍票と戦後補償」明石書店)。
日本軍は戦時において補給が不充分で、現地調達を旨としていたことから、香港ドルのような通用力のある通貨は貴重でした。日本の軍票と交換した香港ドルで隣のマカオへ行き、大量の軍需品を入手したのです。
このような仕組みを考え出した大蔵省の役人は、何兆円もの利益を日本軍にもたらしたと表彰されたに違いありません。しかも、戦後日本政府は、52年のサンフランシスコ平和条約で、香港を支配していたイギリスとの間で「結着済み」となったとしています。ここでも解決したのは外交保護権のみであり、個人(香港の被害者)が有する請求権は消滅していないと私は考えています。

仙谷議員は毎年8月15日に韓国大邱で開かれるサハリン残留韓国人留守家族会(中ソ離散家族会)の総会に何度か出席してくれました。仙谷議員にとっても「社会の矛盾に光を当てる」水先案内人のような私の存在は意味があったようです。
彼は2010年7月の内閣官房長官就任の記者会見で私(髙木)について「友人」と表現したのです。そのため、「超リベラル志向」の髙木と「友人」とはと一部で批判を浴びたのです。「超リベラル志向」とは何か、言われている私自身理解できませんが、戦後補償実現を掲げる髙木と同様に仙谷議員も危険だと思われたようです。

もともと、私には政治家になった同窓生が他にもいます。自民党の元総裁の谷垣禎一議員は司法試験の受験仲間であり、参議院議員から奈良県知事になった荒井正吾君も男声合唱団の同僚でした。また、平沢勝栄議員や原田義昭元議員も親しい友人でした。平沢君に至っては、彼が卒業して警察庁に入る際、池袋のアパートの部屋を机ごと譲ってもらったことがありました。
故白川勝彦元自治大臣もサハリン問題に協力してくれた大学時代からの友人でした。1988年6月、サハリン韓国人問題議員懇談会がサハリンとモスクワを訪問したときには、原文兵衛会長、五十嵐広三事務局長と自民党からの事務局次長の白川議員が参加してくれたのです。

このように多くの議員の友人はありますが、私が最も頼りにしたのは仙谷由人議員でした。ところが、政府の中枢に入ったあと仙谷議員は変質してしまいました。私から申し込みをしても一度として会ってはくれなくなったのです。
昔からの仙谷議員の秘書も面会するように努力してくれたのですが、後に回されました。このことについて、そのうち本音を聞こうと思っていたのですが、その機会はありませんでした。2018年10月11日、72歳の若さで死去したのです。

2403-20-05 5面
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