在日同胞初の義士、元心昌の名を冠した「元心昌記念館」が、故郷・平沢で開館した。上海で抗日独立運動「六三亭義挙」を展開した元義士の足跡をたどる元心昌記念館(京畿道平沢市安亭邑、彭城室内体育館2階)の開館に際し17日、オープニングセレモニーが開かれた。
(ソウル=李民晧)
今年の3月17日は、元心昌義士(1906年12月1日~71年7月4日)が33年に上海で抗日独立運動「六三亭義挙」を展開してから91周年を迎えた日だ。オープンの日をこの日にしたのは、日帝植民地時代に韓国人が海外で行った3大義挙の一つ「六三亭義挙」を記憶に刻む、という趣旨に基づいたものだった。
報勲団体を代表して出席した李鍾贊・光復会長は、「元心昌義士は我が一門の先人たち(李会栄、李奎昌)と独立闘争を共にした同志として特別な縁で繋がっている。六三亭義挙は、32年に尹奉吉義士が展開した虹口公園義挙以後、日帝による検閲が強化された上海で、祖国独立運動の風穴を開ける転機となった」と六三亭義挙の意義を説いた。
さらに李会長は「特に解放後、日本に留まり自由大韓民国を守るべく民団を創立して、朝鮮総連との対立をも辞さなかった元義士の活動は高く評価されるべきだ」と語った。
記念館の建設にあたり財政面で支援した平沢市の鄭長善市長は、「記念館の開館を機に『六三亭義挙』の全貌を広く周知させることで、若者の民族意識を高揚させるための『学びの場』を作り上げていきたい」と述べた。
韓詩俊・独立記念館長は「元心昌記念館の建設は、国旗を正しく掲げることに等しい。自分のすべてを捧げた烈士たちの崇高な愛国心を後世に深く刻む機会になることを願っている」と述べた。
金利中・民団中央本部団長は「元心昌義士は第11代、12代の民団中央本部団長を務めた大先輩だ。そんな元義士の統一にかける意志を受け継ぎ、団員は新たな『統一の時代』を切り拓くべく一致団結していく」と述べた。
平沢市に元心昌義士の所蔵品を寄託した本紙・統一日報の姜昌萬代表は「生前、元義士が後輩らに強調した『率先就難』の姿勢、つまり『どんな困難に対しても率先して行動せよ』との教えを今も胸に刻んでいる」と回顧した。
この日のセレモニーには、鄭長善平沢市長、柳承泳平沢市議会議長、李鍾贊・光復会長、韓詩俊・独立記念館館長、元裕哲・前未来韓国党代表、金基成・元心昌義士記念事業会会長、原州元氏宗中幹部など、各界からおよそ250人が参加した。
「元心昌記念館」開館を記念したテープカットのもよう
「元心昌記念館」を観覧する来賓一同
第91周年記念式で万歳三唱する参加者ら
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