民団中央が実施する3機関長選立候補者の合同演説会が、18日の関東地協(東京都港区・韓国中央会館)大会で閉幕した。10日の九州地協(福岡市博多区・八仙閣本店)を皮切りに、11日に中国・四国地協(広島市東区・広島韓国会館)、12日に中北地協(名古屋市中村区・愛知韓国人会館)で前半の合同演説会の日程を終えた。
後半は16日の東北地協(仙台市青葉区・宮城韓国会館)大会から始まり、70人が参加した。
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17日の近畿地協(大阪市北区・大阪韓国人会館)大会には220人が参加。議長候補の任泰洙氏がインフルエンザ感染で欠席し、5候補がそれぞれ所信を発表した。
冒頭、近畿地協を代表して民団大阪の李元徹団長が挨拶、「コロナの影響もなくなり、候補者も自由な選挙活動ができるようになった。候補者の所信をしっかり聞いて新しい3機関長を選んでほしい」と述べた。
続いて、選挙管理委員会の呉公太共同委員長が「民主主義の根幹は主権在民だ。皆さんの投票が3機関長を決めるものだが、この3年間の混乱は、選挙管理委員会が団長を決めたことにある。今度の選挙では、皆さんの清き一票を投票してほしい」と訴えた。
崔鐘太共同委員長も「この3年間いろいろなゴタゴタがあり、日本社会からも心配の声が上がっていた。団員が減少しつつある現状において、若い人が参加できる民団であることを願い、今回の選挙で、誰もが納得できる公平な選挙で、新しい指導者を選んで欲しい」と強調した。
団長候補の金泰勲氏は「今回の民団の混乱は、大使館の尽力で収拾することができたが、まずは民団の土台づくりに邁進する。民団の生き残り策を考究していく。民団の過疎化が進んでおり、現在の3機関制度は負担が大きい。団長を中心とする1機関に集中していく。そして、デジタル化を進め。KJアプリを普遍化する。将来、KJアプリで3機関長選挙も行なえるようになる。地方参政権獲得運動を新しい視点で再構築していく」などと訴えた。
団長候補の金利中氏は「この3年間の混乱で地方本部との関係が疎遠になった。そこで、地方を巡回し地方の声を収斂する。規約を時代に沿うように見直す。オリニジャンボリーを通じて若い世代を育て、次世代に継承していく。グローバル化の流れを考慮しつつ、海外の同胞と交流する。川崎市のヘイトスピーチで罰則規定を設けた事例を参考に、ヘイトスピーチを根絶する。そして、中央会館を収益物件として改変し、民団の財政改善に努力していく」などと述べた。
(大阪=韓登)
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18日の関東地協(東京都港区・韓国中央会館)大会には200人が参加。議長候補の任泰洙氏がインフルエンザ感染で前日に引き続き欠席し、5候補がそれぞれ所信を述べた。
開会冒頭、関東地協の李順載神奈川団長が「候補者は十分所信を述べていただき、有権者はしっかりと聞いて新しいリーダーを選んでほしい」とあいさつした。
中央選管委諮問役の駐横浜総領事館の金玉彩総領事は「今回は民団の歴史上でも異例の選挙。もし新3機関長が誕生して和解でなく、紛糾したらどうなるか。選挙後のことを考えてほしい」と懸念を示した。 |