日本の韓国語学習者は、文法学習に多くの時間を費やす傾向があり、他国の学習者に比べ、韓国語能力試験(TOPIK)などの試験の成績は良い。半面、会話に自信がない学習者が多い。話す力を伸ばすためには、簡単な言葉や文法を使って話す機会や聞く機会を増やすことが何よりも大切。学んだ語彙や文法を自分のものにするためには、たくさん使う必要がある。一人で勉強するときは、辞書がなくても読めるくらい簡単な教材をたくさん読む「多読」を勧める。多読で語彙力を増やし、「流暢さ」を身につけることができる。何度も声に出して読むと、読解はもちろん、スピーキングやライティング、そしてリスニングも上達する。
また、日本の韓国語教育は、回数を少なくして長期間にわたって勉強するのが特徴。ヨガのような趣味の一つとして考えられているようだ。学習総量が同じ場合、長期にわたって勉強するよりも短い期間に集中的に勉強する方が学習効果が高いと言われている。特に、初級からは早く脱することが大切。初級を抜ければ、「読むこと」「聞くこと」「話すこと」などがある程度できるようになり、それが喜びに繋がる。学習モチベーションがあがる。教室学習以外にも韓国語の本を読んだり、一緒に勉強するスタディグループを作り、学習仲間と学ぶ楽しみや苦労を分かち合うことも重要。
崔貞児(チェ・ジョンア)
国際武道大学・国士舘大学・オンライン世宗学堂講師。慶熙サイバー大学修士課程修了。「韓流で読む韓国文化」をテーマに動画の配信なども。 |