ウクライナ戦争がNATOの敗北で終章に向かいながら、西欧が分裂、NATOの形骸化が避けられないという現実が固まりつつある。米国と西欧は、中東やアフリカで影響力を喪失、グローバルサウスの西欧離れが加速化している。
プーチン大統領が6日、UAEとサウジを訪問した。イラン大統領は8日、モスクワを訪問、プーチン大統領と会談した。中東産油国は、石油の減産に合意した。米国の孤立は深まっている。
UAEが8日に発議した、ハマスとイスラエルの人道的次元の即時休戦と無条件の人質解放を要求する決議案に反対した国家は米国だけだった。英国は棄権した。
ロシアが国連で、ハマスの地下トンネルに海水を入れるというイスラエルの水攻め計画を戦争犯罪に該当すると猛批判した。米国WSJは、イスラエル軍が、アル・シャティ難民キャンプから1マイル離れた場所に5つの大型海水ポンプを設置し、ポンプ1台あたり数千立方メートルの地中海海水をトンネルに注ぐことが可能で、数週間内にトンネルを完全に浸水させることができると伝えた。イスラエルが水攻めを強行すれば、途轍もない環境災害が発生する。
国連駐在ロシア副代表は、ハマスを殲滅するという名分の水攻めは、ガザ地区の水資源を塩分で汚染させる非人道的戦争犯罪だと規定した。論理的にも地下トンネルにはハマス隊員だけでなく人質、イスラエルの爆撃を避けて隠れた民間人もいる可能性を指摘、人道主義的災害を招く戦争を止めるように要求した。イスラエルと米国が討議して水攻めが実行されれば戦争犯罪だと言った。
ロシアの批判に慌てたネタニヤフ首相は10日、プーチン大統領に電話、50分間通話しプーチンに不快感を示したという。ネタニヤフ首相室は、イスラエルに対する同じテロ攻撃を受けるなら、どの国でもイスラエルのような対応をすると主張した。また、ネタニヤフは、ロシアがイランと危険な協力をすると批判したと伝えた。
ロシアは、憎悪と復讐が続いているガザ事態に関連し、二国家の解放をイスラエルに要求している。一方、世界秩序の激変の中、尹大統領は11日から14日、オランダを訪れる。 |