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2023年06月20日 12:58
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高英起の高談闊歩
脱北者と、総連から離脱する「在日脱北者」

 北韓の圧政や経済難から逃れて韓国へ脱出する、いわゆる脱北者の数が激減している。韓国統一省によると、2019年には1047人だったが、22年は67人だった。金正恩総書記がコロナウイルス対策として異常なほど国境管理を厳しくしたことが最大の理由だ。
国境管理の厳格化によって中朝交易は停滞した。現状のような中朝交易の停滞が続くと、北韓住民は生命線を失う事態になりかねない。そうしたことから厳しい国境管理にも関わらず、10人近くの北韓住民が海上ルートで脱北する事件が5月に発生。国家情報院によると理由はやはり、厳しいコロナウイルス規制から逃れるためだったという。
さらに海外に駐在する北韓の外交官やその家族の脱北が、相次いでいる。韓国メディアによると、先日ヨーロッパ駐在の北韓の参事官クラスの外交官が家族ともども亡命し、韓国政府の保護を受けている。この家族以外にもヨーロッパ在住の貿易駐在員らが亡命するなどしており、その数は40人に迫るとも報じている。ヨーロッパという西側諸国では外交官の活動に制限がなく、比較的自由に活動できることが背景にあるようだ。また、駐在員やその家族は外の世界に触れることによって、閉鎖的で自由がない北韓に帰ることを忌避するようになるという。過去には外交官の子息が北韓に帰国することを拒絶し、それに促されて親の外交官も脱北を決意するに到ったというケースもあるぐらいだ。文在寅政権下では脱北して韓国に入国しても歓迎されなかったが、今はそうではないという空気が北韓外交官の間で広がっているという見方もある。
文政権は19年11月、脱北したイカ釣り漁船の船員2人を、同じ船の乗組員16人を殺害した容疑で、亡命の意思を示していたにもかかわらず北韓に強制送還した。韓国の朝鮮日報は、板門店で抵抗する2人を無理やり引きずって強制送還する場面を写した非常にショッキングな写真を公開した。2人はすでに処刑されたと伝えられている。
外交官の亡命増加は金正恩政権の求心力が低下していることを如実に表している。そもそも外交官には高い忠誠心が求められ、北韓の身分制度では最上の「核心階層」に属している。英国駐在の北韓公使を務め、16年に韓国に亡命し国会議員となった太永浩氏は、チャンネルAのインタビューに「北韓体制を支えている核心階層が揺らいでいるのは、金正恩氏に対する北韓住民の全般的な信頼度が下がっているということだ」と答えた。脱北したからといって必ずしもバラ色の人生が待っているわけではないが、未来を切り開くための命がけの選択は尊重されなければならない。なによりも大韓民国憲法上、脱北した北韓住民は韓国人であり保護する国家的義務がある。
ところで、いささか極端な例だが、金正恩体制から離脱するという意味では、在日本朝鮮人総連合会からの離脱者も脱北者と似たような存在だ。もちろん民主国家である日本での「脱北」ははるかに容易だ。年々「在日脱北者」が増えている現状に対して朝鮮総連はどう捉えているのか聞いてみたいものだ。

2023-06-21 4面
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