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2023年06月06日 12:10
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韓国で世代間対立が激化
高齢者優遇に不満ためる若年層

 韓国の若者人口は減少の一途をたどり、65歳以上の高齢者人口は増加傾向にある。出生率も日本より深刻な数値だ。いま、若者たちはSNSを駆使し高齢者への不満を発信している。最新のツールを用いての、激化した対立に接するとき、かつて大切にされていた儒教の「礼儀」の側面が忘れ去られてしまったように感じざるをえない。

若者減少と高齢者増加

日本の厚生労働省が今月2日に発表した統計によると、昨年の「合計特殊出生率」は1・26だった。同じ数値が韓国は0・78であり、OECD加盟国中最下位だったことは記憶に新しい。
韓国の若者人口は著しく減少している。先月30日に女性家族部の韓国青少年政策研究院(NYPI)が発表した「2023青少年統計」によると、今年の青少年(9~24歳)の人口は791万3000人で、総人口の15・3%を占めるという(前年比0・5%減)。
今から40年前の1983年の時点では1419万6000人(総人口の36・8%)を占めていた青少年数が、40年後には454万5000人(総人口の10・7%)にまで下降するとの予測が出ている。若年層の減少と対照的に65歳以上の高齢者人口は増加している。
韓国統計庁が今年3月に発表した「2022韓国の社会指標」によると、昨年の高齢者(65歳以上)人口は902万人(総人口の17・5%)で、21年に比べて約45万人増加している。このペースで進むと、25年に世界保健機関(WHO)の定める「超高齢社会」を迎える。今後、若者と高齢者の人口推移の割合は二極化し、中間層が空洞化していくと見られている。

世代間対立の原因は儒教?

少子高齢化の急速な進展は韓国社会にも変化をもたらしている。高齢者を敬うという儒教文化が根付いている韓国で、若者と高齢者の対立・分断が広がっている。その背景には高齢者優遇の社会制度がある。
例を挙げると、韓国では65歳以上の高齢者は地下鉄乗車料金が免除されている。これらが結果的に地下鉄公団などの経営を圧迫している。若者が赤字分を乗車運賃値上げで補填しなければならないという構図で、次世代がツケを払うということは年金や医療保険などと同様といえる。ソウル市と大邱市では、今年に入り高齢者無料運賃制度の見直しをはかっている。
若者の就職難は韓国社会の大きな課題だ。政府も雇用対策を打ち出してはいるが、若年層の雇用状況は一向に改善されない。昨年の就業者は前年比で81・6万人増加したが、このうち60代以上の高齢者が45万2000人で55%を占めた。次いで50代が19万8000人。20代は11万2000人にすぎなかった。

SNSでも世代間の分断

世代間の対立をさらに激しくしているのがSNSの存在だ。さまざまなSNSが利用されているなか、「高齢者が中心のFaceBookは使わない」という若者が増えている。同じ世代が集まる「Instagram」や「TikTok」へと集まり、ここでも分断が生じている。若い女性が、談笑していた高齢の女性達に詰め寄り、「(カフェが)若者のための場である」と強調し、退店するよう促すシーンがSNS上で拡散されるなど、感情的対立が表面化している。
韓国は儒教思想の影響の強い国だ。高齢者を敬うという意識は先進国のなかでもトップのはず。儒教思想こそが、世代間の分断の根っこにあると主張する人もいるが、少なくとも儒教の「礼儀」という概念だけは忘れてはならないだろう。

2023-06-07 5面
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