韓国現代史のタブー・闇の象徴だった「５・１８民主有功者」の名簿がついに公開される。
国家を略奪してきた偽の有功者、特権層が明らかになるのだ。政府組織の改編により、６２年ぶりに処から部へと昇格される「国家報勲部」の歴史的初の課題になりそうだ。
「５・１８」は国家記念日で、「５・１８精神」の憲法前文への反映問題、国家予算で補償金支給や就業優待など超法規的な各種の特恵が与えられるため、偽の５・１８有功者問題は必ず究明せねばならない。こうした中、「５・１８事態４３周年」の１８日、スカイデイリー誌が４３４６人の「５・１８民主化運動有功者名簿」の入手を報道した。
５・１８の真実を追ってきた人々が、光州の５・１８記念塔に刻まれている名簿と５・１８関連団体の資料、関係者証言や言論報道などを合わせて７年がかりでデータ作業をした資料だ。有功者名簿には５・１８とは全く関係のない人々が多く含まれていることが分かった。スカイデイリーは、関連者や専門家などの諮問を受け、有功者を個別に検証、整理し公開していくという。
５・１８当時、小学生だった某氏は、１９９０年、首都圏の大学の総学生会所属で政府に抵抗したという名目で、また、慶南馬山の某氏はある企業の労組委員長だった８８年、会社を占拠し籠城した履歴で５・１８有功者となった。
偽の有功者が大量に出現したのには「隣友保証」制度が指摘される。既存の５・１８有功者が保証すれば、別の証拠なしに有功者になれた、法的抜け道が利用された。
「５・１８民衆抗争拘束者会」や「５・１８民衆抗争負傷者会」などの団体は、国家が支給する補償金などを受け取るため長期間、虚偽の有功者が相当な規模で勢力化していると見ている。これらの団体代表たちは今年１月、国会と大統領室の前で「偽の有功者」があふれているとし、彼らを剔抉してほしいと要求する集会を開いた。
政界には国会議員や道知事など含め偽の有功者と見られる人々が３１０人で、全体有功者の７・１％だった。共に民主党のある有功者の国会議員は当時、他地域で高校に在学中だった。言論界も５・１８とは無関係の記者やプロデューサーなど１８１人で、言論社の代表、編集局長、論説委員など高位役員と幹部級出身の功績内訳は５・１８とは関係なく、言論労組の活動をした人士たちが多数だった。
芸能人も多数登録されている。「歌の一曲が５・１８を連想させる」「５・１８を素材に詩を書いた」「５・１８を素材に小説を書いた」「５・１８関連映画の評論をした」「５・１８記念巡回写真展に作品を出品した」などから有功者となった。良心的兵役拒否が理由でも５・１８有功者になった。
５・１８当時、全南道庁の市民軍状況室長だった朴南宣氏は、「当初、５・１８有功者になるには、８０年の５月１７日から月末まで抗争に参加したか、被害を受けた人々と規定されていたが、民主党が法を変え、関係のない人々が大挙入ってきた」と話した。
５・１８民主有功者に対する報酬として９０年から２０１５年まで７回にかけて２５００億ウォンが国庫から払われた。有功者は教育支援、就職支援、医療支援などを受ける。本人と配偶者、子供も大学授業料まで免除。就職支援は、本人と配偶者・子供や両親に採用試験の際に加点を付与する。報勲特別雇用、一般職公務員など特別採用は、子供３人までだ。公務員採用時の加算点付与は恐ろしい結果を生んだ。