韓国のチョン・ボラさんの小説『呪いのウサギ』(arzak社、英語版はアントン・ホー訳)と日本の川上未映子さんの『ヘヴン』(講談社文庫、英語版はサム・ベット、デビッド・ボイド訳)が、国際的権威のある英国の文学賞・ブッカー賞翻訳部門(国際ブッカー賞)の最終候補6作品に選ばれた。国際ブッカー賞は2005年に創設、16年からは作家ではなく、英訳された作品(著者と英語への翻訳者の共同受賞)に贈られる賞となった。
『呪いのウサギ』は、呪いと復讐をテーマとするSF・ホラー短編小説集で17年に発刊、『ヘヴン』は09年に発表された作品で、クラスでいじめに遭っている男女の交流から善悪について問う内容だ。この韓日を代表する二人の女性作家は、ともに40代半ばを迎えた同世代でもある。今後の活躍に期待が寄せられている。
チョンさんが選ばれれば、16年のハン・ガンさんの作品『菜食主義者』に次いで韓国人として2人目、川上さんは日本人として初の受賞となる。発表は今月26日の予定。 |