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最終更新日: 2022-06-22 05:50:32
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2022年03月01日 11:31
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◆ドラマと文学で探る韓国5 普通の人への応援歌①
ドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん」×小説「三十の反撃」

 子どものころ、大きくなったら何になりたいか、聞かれたことはなかっただろうか? 子どものころは皆、将来に思い思いの夢を描く。2021年の新小学生の将来の夢は、男子1位警察官、2位スポーツ選手、3位消防・レスキュー隊。女子1位ケーキ屋・パン屋、2位芸能人、3位看護師だ((株)クラレ調べ)。男子は1999年の調査開始以来、スポーツ選手が1位だったが、2021年にはじめて2位に落ちたという。
ちなみに韓国はというと、1位スポーツ選手、2位医者、3位教師の順(朝鮮日報22年1月18日付)で、日本と違って男女別の統計は出していないようだ。いずれにしても日韓ともにスポーツ選手の人気は高く、やはり子どものころは誰でも一見、華やかに見える世界にあこがれるのだと思わせる。これが高校生になると、ぐっと現実味を帯びた答えに変わる。日韓ともに教師、公務員、医療系が上位を占めるようになっていく。
今回のドラマと文学は、特別な才能も後ろ盾もない普通の人々が、大人になり、子どものころの夢から覚めて、過酷な現実のなかで必死に生きる姿を描き出した作品を選んでみた。

小説『三十の反撃』はこのコーナーで以前紹介した『アーモンド』の作者、ソン・ウォンピョンの長編第2作として、17年に発表された。主人公はソウルオリンピックが開催された1988年生まれのキム・ジヘという平凡な名前の女性。この年生まれた女児の中で一番多い名前である。名前同様に平凡を自認する主人公は、第一志望の入社試験に落ちた時も、諦めるのに長い時間はかからなかった。すでに慣れていたのである。
ソウルオリンピック金メダリストのカール・ルイスは、これまで僕の前を走った人間はいない、と言ったが、その言葉はその他大勢のなかに紛れているキム・ジヘのものではなかった。こうして彼女は今、非正規職で働き、毎日雑用に明け暮れている。理不尽な目に遭っても、声を上げることはできずにいる。

出口の見つからない閉塞感のなかで毎日を過ごすのは、2018年のドラマ『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』に登場するヒロイン、ジアンやその上司で主人公のドンフンも同じである。社内の派閥争いや、容赦のない闇金の取り立てなど、前半は暗い犯罪要素が強く、第1話で恐れをなして視聴をやめてしまった人も多いと聞く。だが回を追うごとに、彼らの深い孤独感や、思い通りにならない日々への共感、そして登場人物たちのあたたかなセリフに心癒されていく。
ヒロインのジアンに扮したIUは圧巻の演技力で、「2018 APAN STAR AWARDS」の最優秀演技賞を受賞している。愛くるしい笑顔が魅力のIUが、その笑顔を封印して挑んだ心を閉ざした少女に、引き寄せられずにはいられない。会社の派閥争いに巻き込まれるドンフンには映画『パラサイト 半地下の家族』でIT企業代表という”若き成功者”を演じたイ・ソンギュン。本作のドンフンと比較すると、明暗のコントラストがより強く感じられる。

青嶋昌子 ライター、翻訳家。著書に『永遠の春のワルツ』(TOKIMEKIパブリッシング)、翻訳書に『師任堂のすべて』(キネマ旬報社)ほか。

2022-03-02 6面
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