ログイン 新規登録
最終更新日: 2022-06-22 05:50:32
Untitled Document
ホーム > ニュース > 文化
2022年02月02日 00:00
文字サイズ 記事をメールする 印刷 ニューススクラップ
 
 
ソウルを東京に擬える 第8回 放送局と韓日のコンテンツ交流

首都であるソウルと東京はマスメディアの中心地でもあり、全国をカバーする放送局の拠点になっている。ソウルでは麻浦区上岩洞のデジタルメディアシティ(DMC)に集中しているが、ここは2015年に完工した情報メディア産業団地であり、KBS、MBC、SBSの主要3局のほか、CJグループのMnetや中央日報系のJTBCなどのスタジオがある。その完工直前に足を運んだときには、近未来的な都市景観に驚かされた。上岩洞にはかつてソウルじゅうのゴミが集められた埋立地があり、それは東京でいう夢の島のような場所といえるが、その跡地は現在ワールドカップ公園である。漢江を見渡せる高台へ上がると、秋にはススキやピンクミューリーといった美しい景観が広がり、デートスポットにも挙げられるほどの姿へと生まれ変わった。
東京の埋立地にもテレビ局のスタジオがある。お台場にある球体展望台でおなじみのフジテレビは昭和期に埋め立てられた場所だ。また日本テレビは汐留に本社を置くが、こちらはかつて湿地帯で江戸時代前期に埋め立てられたエリアだ。テレビ朝日とテレビ東京は六本木、TBSは赤坂に本社があり、東京キー局はすべて電波塔・東京タワーがある港区に集中する。こちらは品川区ではあるが、ウォーターフロントの天王洲アイルにはテレビ東京のスタジオがあり、運河で囲まれた一帯にビルが集中する風景はデジタルメディアシティにも似ている。
公共放送局といえば韓国ではKBS(韓国放送公社)、日本ではNHK(日本放送協会)である。KBSは上岩洞にスタジオがあるが、本社を汝矣島に残したままだ。一方でNHKの本部は渋谷にある。日本では受信料の問題が取り沙汰されているが、韓国では電気料金から引き落とされており、金額が月3800ウォンと安いため、さほど問題にはならない。
韓国の主要ラジオ局はテレビとの兼営で、そのほかは宗教や交通といった専門局が中心だ。東京ではテレビ同様に港区に局が多いが、ニッポン放送は有楽町、TOKYO FMは半蔵門でそれぞれ千代田区にある。余談だがAMラジオは夜になると隣国の放送と混信しやすい。港区浜松町の文化放送はKBSラジオ第3放送と同じ周波数(1134kHz)で、放送が休止される日曜深夜には「愛国歌」が海を渡って聞こえてくる。
ラジオはインターネット聴取も可能だ。日本ではradikoを使うが、韓国では主要局ごとにアプリが存在し、こちらは海外からも聞けるため、熟達した韓国語学習者はリアルタイムに放送を楽しむ。最近は日本の番組からもK―POPがそのまま流れてきて、まるで韓国にいるかのような錯覚に陥るが、一方で韓国の地上波で日本語の楽曲を流すことは今もなお禁止されている。
そしてコンテンツにも触れておこう。韓国でタレントとして活躍する日本人はかねてより存在するが、2018年にMnetで放映されて話題を呼んだ「PRODUCE48」にはAKB48グループのメンバーが多数出演し、上岩洞やソウル近郊を中心にロケや催しが行われた。ケーブル局の番組とはいえ、これだけ多くの日本人が韓国のテレビに出演したことは歴史的な快挙といえまいか。日本では若者向けの深夜番組として一世を風靡したニッポン放送の「オールナイトニッポンX(クロス)」にはENHYPENが2021年春からレギュラー出演をしており、毎週ソウルから配信されている。これは海外アーティスト初となる異例の抜擢だった。韓国のアイドルたちは堪能な日本語を生かして活躍するなど、両国のコンテンツ交流は年々深化している。そんな現代でも主要な番組はソウル・東京を中心に制作され、放送されているのである。

(写真上:デジタルメディアシティ/写真下:天王洲アイル)

吉村剛史(よしむら・たけし)
1986年生まれ。ライター、メディア制作業。20代のときにソウル滞在経験があり、韓国100都市を踏破。2021年に『ソウル25区=東京23区』(パブリブ)を出版。

2022-02-02 6面
뉴스스크랩하기
文化セクション一覧へ
【BOOK】『白い船』(ユン・フミョ...
在日社会の壁を越えた先に見えるものとは
「公文」(監察機関)と「通信」(求め...
「朝総連は民団と共同行動せよ」 金正...
ソウルを東京に擬える
ブログ記事
存在論の問題(その一)
精神論〔1758年〕 第三部 第17章 専制主義の主要な結果
難しい哲学書を読む(その二)
バーミヤンの破壊
科学の擁護
自由統一
北朝鮮人権映画ファーラム 福島市で開催
福島で北朝鮮人権映画フォーラム
「朝総連は民団と共同行動せよ」 金正...
故意の「天安艦」再調査 全盛根の不可...
南北の人権報告書 米国務省が問題指摘


Copyright ⓒ OneKorea Daily News All rights reserved ONEKOREANEWS.net
会社沿革 会員規約 お問合せ お知らせ

当社は特定宗教団体とは一切関係ありません