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最終更新日: 2022-05-17 12:33:19
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2022年01月01日 00:00
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BTS旋風を考える
SNSで等身大の姿を世界に発信

 2021年11月時点で、K-POPグループ防弾少年団(BTS)のSNSフォロワー数は、韓国公式Twitterで4000万人を超え、世界共通の「BTS OFFICIAL」では3500万人、日本の「BTS JAPAN OFFICIAL」で1200万人を超えている。BTSの所属事務所BIGHIT MUSICのYouTubeチャンネルには6000万人を超える登録がある。今や彼らは、「K―POP」という言葉を知らなくても「BTS」は知っていると言わしめるほどの知名度の高さを誇る。BTSがK-POPを世界の隅々まで広めた背景と、その魅力を考察する。

マスメディアからソーシャルの時代へ

■なぜBTSなのか

K―POPの魅力は「観る音楽」として完成度の高いパフォーマンスにある。これまでもBIGBANGや少女時代、EXOなどのように、際立つ個性やテクニックで世界的に成功を収めたグループはいくつもあった。BTSが掲げた「若い世代の代弁者」というコンセプトも、1990年代にデビューしたグループに見ることができる。
では、なぜBTSは、彼らを抜きにして今のK―POPは語れないと、世界に言わしめるほどの人気を集めているのか。一つのキーワードとして「SNS」が浮かび上がってくる。
普段の彼らがごく普通の若者であることは、ファンの間ではよく知られている。悩んだり迷ったりする素の部分を、メンバーそれぞれが隠すことなく動画などで発信しているからだ。時には彼らがスターであることを忘れてしまうほどの距離感の近さだ。そこには単に近しいというだけではなく、自分たちと同じ悩みを抱える人間なんだという安心と共感につながる空間がある。彼らは驚くほど高度なステージを披露する圧倒的なスターでありあこがれの存在だが、一方で身近にいる等身大の青年たちなのである。

■マスから個へ

K―POP界に限らず、マネージメントにおけるマスメディアの影響力はこれまで絶大だった。韓国では90年代後半からSM、YG、JYPという三大芸能事務所が仕切ってきたが、BTSは、JYPにいたプロデューサーが独立して立ち上げた小さな事務所に所属していた。資本力、企画力、マスメディアとの関係など全てにおいて不利なポジションからのスタートだったが、彼らはSNSを最大限に活用する戦略を取った。ライブ前後のやり取りやイベントの舞台裏、メンバーが参加するバラエティーなど、あらゆる姿を無料で配信、資金をかけずに世界へアプローチすることに成功する。そして何よりARMYと呼ばれるファンにダイレクトにメッセージを送り、距離を縮め、結束を強めていった。BTSのサクセスストーリーは、ソーシャルメディアがいかに変化したのかを示す証とも言えるのだ。
2012年のいわゆる竹島問題で韓日関係が冷え込むと、日本では韓国のアイドルグループがテレビから消えた。マスメディアが取り上げなくなったので、K―POP人気は衰えたと誤解した人は多かったはずだ。しかし事実がまったく逆だったことは、もはや誰もが知るところだ。
BTSの人気は、自分に寄り添ってくれる存在であるがゆえという部分が大きい。将来への不安や社会の閉塞感が増す中で、若者だけでなく全ての人が心の支えを求めている。米在住の70代のBTSファンが、「BTSに懐かしさを感じる」と言っているそうだ。常に時代の最先端を走っているかのような彼らだが、人の心の中にある普遍的な純粋さや優しさを大切にし、それがぶれずに伝わっているのだろう。もしかしたら、人気の秘密はそのあたりにあるのかもしれない。

★BTS効果

■BTSセラー

BTSは、アルバムやミュージックビデオを制作する際に基本となる世界観を決める。メンバー自身が作曲や作詞に携わった楽曲も多く、それらにインスピレーションを与える彼らの愛読書には、ファンの多大な関心が寄せられている。メンバーがSNSで発信、またはそこに映り込んでいる本がベストセラーになるという現象が2020年の春頃から顕著になった。これらはBTSセラー(BTS+ベストセラー)と呼ばれている。
彼らが読む本は小説、詩、エッセイ、精神分析、芸術など多様なジャンルに及んでいるが、『デミアン』(ヘルマン・ヘッセ著1919年)や『海底二万里』(ジュール・ヴェルヌ著1870年)などの古典も含まれており、19~20世紀の作品に現代の若者が触れる機会を提供している。

■ハングルを学ぶ

BTSが表現する世界観に国境を越えて多くの若者が共感した。歌詞はもちろん、個々のメンバーの話す内容や発信するメッセージを韓国語で理解したいと思うのはむしろ当然のことといえる。ファンの広がりから考えても、BTSへの関心は韓国語を学ぶきっかけとして有効だ。BTS関連のコンテンツで韓国語を学習する教材を活用した講座が、米国、ベトナム、フランス、エジプトなどの大学で次々と開かれている。こうして、世界で韓国語を学ぶ人口が増えている理由の一つにBTSの存在がある。

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【BTSと日本のKカルチャー】

 K―POPは、フリーコンテンツとしてYouTubeやSNSで無料で楽しめ、CDやライブ・グッズなどの購入につながるのを想定したビジネスモデルだと認識している。その手軽さから、15年ほど前から日本はもちろん欧米諸国でもインターネットを通じてファンを増やし、ファンダムと呼ばれるコミュニティを創造してきた。
これまでのK―POPはJYPのWonder GirlsやYGの2NE1、SMの少女時代など女性グループの海外進出を推進する事務所が多かった印象だが、男性グループとして欧米進出を目標に結成されたのがBTSだ。
アジア発のコンテンツで欧米進出がうまく行っているものはアニメ・漫画・ゲームとK―POPが代表的だが、BTSはアジアの漫画に出てくる美少年のようなイメージで、BTSのコンセプトである「若者の社会的偏見や抑圧を防ぎ、自分たちの音楽を守り抜く」や「現実に安住せず、夢に向かって絶えず成長していく青春」といった世界共通の普遍的なテーマをMVや楽曲で描いている。アニメ×K―POPといった2大コンテンツの掛け合わせで、「漫画の世界から出てきたアジア人が世界に進出したインパクト」が昨今のBTSブームの要にあると推測する。そこにブラックミュージックへのリスペクトを感じる音楽が幅広い年齢層に受け入れられた。
さて日本では「防弾少年団」として2016年にリリースした「血、汗、涙」が女子高生に流行り始めた。TWICE人気などもあり、新たな「韓流」が女子高生から広まっていった。BTSの派手な髪やパステルカラーのクリエイティブは当時の彼女たちに「韓国はオシャレ」と印象付け、「K―POP好き=オタク趣味」だったものが「K―POP好き=オシャレ」に変わっていった。17年にはJCJK流行語にチーズタッカルビやウユクリームがランクインし、これ以降第3次韓流ブームと呼ばれるKカルチャーが現在に至るまで流行している。その火付け役となった当時の女子高生は今や24歳前後。高校時代から当たり前にKカルチャーに触れてきた世代が大人になり、Kカルチャーは日常生活に溶け込んだものになった。大人世代もBTSがアメリカで評価されたことが大きな付加価値となり、より広い層に広まった。こうしてBTSを筆頭に、現在の日本におけるKカルチャーの立ち位置は確立したと捉えることができる。

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menmeiz代表・前田沙穂。アジアのZ世代カルチャーを分析・展開する。

2022-01-01 6面
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