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2021年12月01日 00:00
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ソウルを東京に擬える 第7回 梨泰院と六本木の共通点

吉村 剛史 

2020年に放映されたドラマ『梨泰院クラス』は、コロナ禍の巣ごもりのなかで世界的な人気を博した。これはWebtoonという形式のWeb漫画が原作で、その日本語版はドラマ化される以前から『六本木クラス』という邦題だった。これは梨泰院という地名が今ほど知られていなかったことが理由だという。日本で22年放映予定のリメイク版ドラマを含め、熱烈なファンからはローカライズに批判的な声もあるようだが、ここでは梨泰院と六本木の共通点を考えてみることにしたい。
ドラマでは南山のNソウルタワーを望む歩道橋からの風景や、夜の街が印象的に映し出されたが、梨泰院はソウルのなかで最も異国的な場所として人気が高い。近くにある龍山基地は日本統治時代には旧日本軍が駐屯し、解放後には米軍基地となった(今は漸次返還中)。一方で六本木は戦後に陸軍の敷地をGHQが接収、今もこの地に米軍基地がある。こちらは赤坂プレスセンターという名で、六本木トンネルの上にはヘリポートが存在し、近隣にはアメリカ大使館があることから、この基地が来日する要人の拠点にもなっている。その規模は異なれど、米軍基地の街であることは共通点だ。
少し時代を遡って1988年当時の韓国MBCの映像を見ると、梨泰院はギラギラしたネオンで煌めき、ディスコクラブが隆盛を誇り、夜の通りは不法駐車であふれかえっていた。その頃の日本はバブル景気で、六本木のディスコでは女性たちがボディコン姿で踊り、道では万札を振りかざしてタクシーを止める人までいたという。そんな梨泰院は今よりも六本木に似ていたのではないか、と思えてくる。
話を現代に戻すと、地下鉄6号線梨泰院駅を出たところにあるハミルトンホテルの裏側は世界各国の料理店やクラブ、パブが密集。週末には多くの人々が訪れ、梨泰院の夜を愉しむ。そこには外国人の姿も多く、まさに人種のるつぼだ。六本木もまた外国人がよく訪れるバーやクラブ、路地には各国の料理店があり、異国の香りがする。とはいえ六本木は雑居ビル内に遊興的なお店が多く、ビルの外にまでにぎやかな音が漏れ聞こえてくる。夜も眠らないナイトスポットであることは同じだが、単独の店舗が数多く並ぶ梨泰院とは景観が異なる。またハロウィンのときにソウルで最もにぎわうのは梨泰院だが、東京では六本木ではなく、渋谷がその聖地のような存在だ。
六本木のランドマークといえば、森タワーに象徴される六本木ヒルズだろう。江戸時代には毛利家の上屋敷があった場所で、高台に位置する。ヒルズ内にはさくら坂やけやき坂、六本木交差点のそばには芋洗坂、饂飩坂といった坂があり、周辺の住宅街でもかなりの急坂を目にする。そして六本木から下った麻布や広尾には各国の大使館が点在する。また六本木の繁華街から東方向には東京タワーを望む。
梨泰院の中央には森タワーほどの高さではないが、韓国の大手広告会社・第一企画のビルがあり、そこから漢江方面へと下る街が漢南洞だ。ビルの脇の坂を大使館通りといい、各国の大使館や公邸が集まっている。この大使館街は坂を下り、漢南五差路を挟んだ読書洞通りまで続く。BTSが宿舎としていた漢南ザヒルや、メンバーのRMやジミンが購入したナインワン漢南もこの近くだ。
そして六本木には国立新美術館が堂々と構えているが、梨泰院にはサムスン美術館Leeumがあり、こちらもまた財閥企業の運営だけになかなかの規模だ。
たしかに梨泰院や六本木は景観や雰囲気が異なる。しかし米軍基地の街であり、異国的な歓楽街であることは共通点だ。リメイクされるドラマではソウルに劣らず、東京の街が魅力的に映し出されることを期待したい。

写真:(上)歩道橋付近からのNソウルタワー(下)六本木と東京タワー

 吉村剛史(よしむら・たけし)
1986年生まれ。ライター、メディア制作業。20代のときにソウル滞在経験があり、韓国100都市を踏破。2021年に『ソウル25区=東京23区』(パブリブ)を出版。

2021-12-01 6面
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