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最終更新日: 2021-12-01 00:00:00
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2021年06月02日 00:00
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【新連載】ソウルを東京に擬える 第1回 漢陽と江戸から続く街並み

景福宮-光化門
 ソウル特別市と東京23区はともに面積が約600平方キロ台で、約1000万人が暮らす大都市だ。いずれも首都としての歴史を象徴する存在として、国の中枢ともいえる鍾路区には景福宮や昌徳宮といった朝鮮の王宮があり、千代田区の中心には皇居がある。1392年朝鮮王朝の成立後、漢陽遷都に際して正宮として建てられた景福宮、当初は離宮であり、のちに政務が執り行われた昌徳宮など、街には王宮が点在する。一方で皇居は1457年に太田道灌が築城、1603年には徳川家康がこの地を本拠として開府した。かつては江戸城であった今の皇居のまわりは濠で囲まれているが、朝鮮の王宮には神聖な内と外を分ける禁川橋が流れている。
いずれもソウル600年、東京400年の首都としての長い歴史を感じさせる存在だ。皇居のまわりはジョギングで汗を流すランナーたちで日々にぎわっているが、ソウルの王宮では近年、西洋のドレス風にアレンジされた韓服をまとい、若い女性たちがインスタ映えする写真を撮りにやってくる。春と秋には夜間開放が行われ、夕涼み気分で王宮のライトアップを楽しむ行事もまた人気が高い。このように時代に合ったスタイルで、都市としての歴史文化に愛着をもつことができるというわけだ。
次に朝鮮時代からの由緒ある大通り、鍾路を歩いてみたい。これは光化門交差点から東大門の先まで続く大通りである。鍾路は朝鮮時代、市廛という御用商人が集まる商業街だった。この鍾路を高官たちが通るあいだ、民衆は伏せておかなければならず、その煩わしさから避馬コル(ピマッコル)とよばれる路地裏が発達した。現代まで飲食街として続き、再開発前は懐かしさを感じる風情あるお店が並んでいたため、それがソウル旅行の楽しみのひとつだった人も多いだろう。鍾路ではヘジャンククやピンデトクが有名で、今ではビルに取り込まれた名店もある。このビル街の様相は皇居から望む丸の内のビル街にもよく似ている。今では再開発され、丸ビルやハイブランドの旗艦店が集まっているが、かつての丸の内は江戸城郭内であり、そこに武家屋敷が並んでいた。
皇居-桜田門
 ソウルに住む人々が「鍾路」といったときは、この大通りのほかに普信閣(鐘楼)がある鍾閣駅周辺の繁華街を指す。清渓川を挟むと明洞にも隣接しており、夕方になると仕事を終えた人々が集まってきて、夜のひとときを楽しむ。また鍾路3街駅周辺には屋台が密集しているが、夏は心地よい風に当たり、冬はテントで温まりつつ、人々が酒盛りをする。そのイメージは有楽町駅から新橋駅のガード下のようなもので、明治末期に建設された煉瓦アーチの高架橋の下には風情ある居酒屋が集まっている。昨今ではナンパの聖地として知られる銀座コリドー街や、2020年に開業した日比谷OKUROJIのようにレトロ感を生かした名所があり、近代の歴史を肌で感じつつ、飲み食いや買い物を楽しめる。
そして仁寺洞は今では伝統的な土産物店が集まる街であり、サムジギルや仁寺洞マルといった商業施設も建っている。ここには朝鮮時代に宮中絵師が集まる図画署があった。朝鮮時代末期には困窮した両班が仁寺洞で骨董品を売り払ったことが今のような町になった由来だ。その意味では古書店が集まる神田神保町のようでもあり、メインストリートには商店、路地に料亭やレストランが並ぶ景観としては、新宿区神楽坂にも似た印象だ。神楽坂は江戸時代には商店や縁日でにぎわい、明治時代には花街でもあった。
本稿は、ソウルと東京を対照的に示すことで両都市への理解をより深めようというものだ。今回は漢陽や江戸から続く街並みを見てきたが、今後は様々な視点でソウルと東京を比較してみていきたい。 

吉村剛史(よしむら・たけし)
1986年生まれ。ライター、メディア制作業。20代のときにソウル滞在経験があり、韓国100都市を踏破。2021年に『ソウル25区=東京23区』(パブリブ)を出版。

2021-06-02 6面
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