 | (左)韓国の『光と影』©WebtoonGuide Corp.(右)日本の『鬼滅の刃』©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable | 韓国のウェブトゥーン、日本のマンガ・アニメーションは、いまや世界中のファンに愛され親しまれている。それぞれに技術を高め、独自のスタイルに発展してきた両国のマンガ文化。双方の強みを活かしたタッグが進みつつある。
世界が認識している日本文化は、マンガとアニメーションを抜きにしては語れないだろう。海外では子どもだけのものとされてきた文化を、大人の世界にまで広げたのが日本マンガの特徴である。しかし、好まれるマンガはそれぞれの国で異なる。多様なニーズに応えられる内容の作品が多数あったということも、世界に広まった大きな理由の一つだ。雑誌に掲載されコミック本が出され、テレビアニメが放映される―と続くのが日本におけるヒットマンガの王道だ。
一方、韓国では「梨泰院クラス」など人気ドラマの原作として注目を集めたウェブトゥーンが、デジタル・通信技術の向上に後押しされる形で世界に広まった。日本マンガには、スピード感のある動きや詳細な風景描写などを、見開きページを利用して見せるスタイルがある。そのため電子化した場合でも横スクロールとなるのが一般的だ。それに対して、ウェブトゥーンは縦スクロールでスマートフォンなどとの相性が良い。印刷する必要もないためカラーページが豊富だ。
フランスの「デリトゥーン」(2019年韓国企業が買収)は先月、昨年の売り上げが100億ウォンを突破したと発表した(前年比約230%)。全体の売り上げの99%が韓国の作品だという。同社は、パリ市内の地下鉄内の通信環境が整備されたことが、ウェブトゥーンの売り上げを後押ししたと分析する。韓国ウェブトゥーン業界は、今後フランスに続き欧州最大のマンガ市場、ドイツに進出する予定だ。
韓日が共同でアニメ配信
 | SONY系列会社とNAVER WEBTOONが手を組んだ初のアニメーション『神之塔』©Tower of God Animation Partners | 日本企業が、韓国ウェブトゥーンのアニメ化に注力するようになった。特に力を入れているのがSONYだ。昨年の春から「NAVER WEBTOON」の人気作品『神之塔』『ゴッド・オブ・ハイスクール』『ノブレス』の3タイトルを次々とアニメ化し、韓国、日本、米国で同時に配信した。特に『神之塔』はK―POPアイドルが主題歌を歌うなど、韓日の強みを生かしたタッグとなった。これまで韓国ウェブトゥーンを読んでこなかった日本のアニメファンからも、原作に関心が寄せられ、今後のコラボに期待が高まっている。 |