ログイン 新規登録
最終更新日: 2021-04-21 00:00:00
Untitled Document
ホーム > ニュース > 文化
2021年03月31日 00:00
文字サイズ 記事をメールする 印刷 ニューススクラップ
 
 
【映画】『ミナリ』(韓国)
1世の頑張りの上に2世が花咲く

一家には予期せぬ事件や困難が降りかかるが…© GAGA Corporation. All Rights Reserved.
 米国の田舎に移住した韓国人親子を描いた、自伝的な家族史映画である。どの民族にもある普遍的なテーマは、地味ながら、説得力に富む。最近の韓流シネマに見られるケレン味(過剰なナショナリズム)がないのが、教訓的である。
映画の舞台は、米国の田園地帯アーカンソー州だ。トレーラーハウスを「家だよ」と言う韓国系移民の夫に、ソウル生まれの妻は不満げだ。カリフォルニアで、ヒヨコ鑑別の仕事を続けて10年。夫は農業での成功を夢見て、ここまで来た。
タイトルの「ミナリ」は、セリ(芹)のことだ。この香味野菜は、たくましく根を張り、2度目の旬が美味しいと言われる。一世の頑張りの上に、二世の開花がある。家族5人。特に老母の言動に、観客から苦笑が起きるのが好ましい。快活な娘と心臓に障害のある息子の4人家族。夫婦は韓国から妻の母を呼び寄せることにした。
「小津安二郎監督の作品のような穏やかさやユーモア、そして緊張感を見事に融合し、最近の過剰な表現が多い作品群の中で、際立つ傑作となっている」。ハリウッド・グローブの映画評は、「小津」部分を除けば適正である。
監督のリー・アイザック・チョンは1978年生まれ。主人公の少年は、監督の自画像である。子役二人は米国生まれだ。二人の会話は英語である。老母の言動ひとつひとつが、韓民族の伝統的思考を表象する。マンネリ気味の在日コリアン映画も、こういったタッチで作るのが、一つのアイデアだとすら思える。
韓国出身の米国移民は、65年の改正移民法の制定後に急増した。2018年には、190万人に達したと言われる。韓国はまだ貧しかったのだ。
当時、韓国で作られた移民映画の傑作がペ・チャンホ監督『ディープ・ブルー・ナイト』(1984)である。原作は、当時の人気作家・崔仁浩の小説『深く青い夜』。偽装結婚の相手女性を殺したアン・ソンギが、苦労しながら米国国歌を歌い、ロスの街を疾走するシーンが印象深い映画だ。
それに比べれば、この映画はベタすぎるほどの展開だが、それがこの映画の持ち味だ。アーカンソー州の米国人群像にも無理がない。最後に「悲劇」が訪れるが、それは同様のシーンがあった韓国映画『バーニング劇場版』(2018)の毒々しさとは無縁である。
「誰もがこの一家の中に、自分の家族の一部を見いだせると思うよ」。父親役を演じた俳優ユン・ヨジュンの言葉に、私も強く同感する。

(下川正晴 元毎日新聞ソウル支局長)

公開=全国上映中。
公式HP=https://gaga.ne.jp/minari/

2021-03-31 6面
뉴스스크랩하기
文化セクション一覧へ
「本質をすり替えるな!」
民団中央 新三機関長が選出
【寄稿】「開票=民意反映」論のウソと扇動
NHKの偏向浮き彫りに 「留学同」の...
【寄稿】臨時中央大会開催を求める趣旨...
ブログ記事
存在論の問題(その一)
俺はこういう人間だ(その二)
ひみつきち
「トロッコ問題」問題
道徳と相対主義(哲学の現在6)
自由統一
金正恩、2億円を朝総連へ送金
日朝間の首脳会談は可能か
自力更生を口実に「苦難の行軍」を選択...
韓国法院が金正恩に賠償命令
チャンマダン閉鎖を命令


Copyright ⓒ OneKorea Daily News All rights reserved ONEKOREANEWS.net
会社沿革 会員規約 お問合せ お知らせ

当社は特定宗教団体とは一切関係ありません