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最終更新日: 2021-04-21 00:00:00
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2021年03月03日 00:00
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◆ドラマと文学で探る韓国 「変化する主人公像」①
ドラマ「椿の花咲く頃」×小説「82円生まれ、キム・ジヨン」

 韓国のゴールデングローブ賞とも称される百想芸術大賞の2020年ドラマ部門は、これまでにないほどの活況を呈した。何しろ前回紹介した『愛の不時着』をはじめ、『梨泰院クラス』『椿の花咲く頃』『ハイエナ―弁護士たちの生存ゲーム―』といった、名だたる大ヒット作品が顔をそろえていたからである。
そのなかで大賞を制したのが今回ご紹介する『椿の花咲く頃』だ。普通なら、到底相容れないと思われるラブコメとサスペンスを融合させ、さらにはホームドラマの面白味まで詰め込んだ本作は、今の日本の状況にもぴったりとマッチする要素を含んでいる。すなわち、このドラマはジェンダー、多様性というキーワードを内包しているのである。

◆◆◆

『椿の花咲く頃』の主人公、ドンベクはスナックを経営する未婚の母。保守的な田舎町で、父親のいない子どもを育てる水商売の女がどんな偏見にさらされるか、想像に難くない。女たちは白い目で見ながら彼女を無視し、男たちは何かの目的があってちやほやする。
だが、彼女は「私が売っているのはお酒だけ」と言い切るのである。客が払うのは酒代で、そのなかには笑顔もおさわりも含まれていないと。ドンベクは男に守ってもらおうとも、依存しようともしない。

◆◆◆

ドラマ『椿の花咲く頃』とともに紹介したい文学はというと、日本にK―文学ブームを引き起こすきっかけとなった作品『82年生まれ、キム・ジヨン』を挙げようと思う。16年に韓国で出版されるや、100万部を超える大ベストセラーとなったこの小説は、#MeToo運動など、社会変化の後押しによって、世界25カ国・地域で翻訳され、日本でも翻訳書としては異例の、20万部を超える売れ行きを記録した。
この小説のテーマをひとことで語ると、「女性であるがゆえの、生きにくさ」だろう。家庭、学校生活、就職活動、職場環境のすべてにおいて、女であることによって、まったく差別を感じなかったという女性は、恐らく世界中のどこにもいないだろう。
#MeToo運動は2017年、アメリカの女優アリッサ・ミラノによるSNSへのツイートから始まった。その後、この運動は全世界に広がり、韓国では芸能界や著名人のセクハラ問題へと発展、厳しい批判や追及にさらされた加害者の中から、自殺者まで出る騒ぎとなった。韓国に比べると、日本の出足は大人しいものだった。だが、本年2月3日、コロナ禍で1年延期された東京オリンピックの組織委員会臨時評議会の席上での、森喜朗会長(当時)の発言は日本中を大きく揺るがす結果となった。こうして、遅ればせながら日本でも、男女平等意識の機運は高まったのである。
『82年生まれ、キム・ジヨン』のキム・ジヨンは、82年生まれでもっとも多い名を主人公の名にしたという著者の言葉通り、どこにでもいるありふれた女性である。だからこそ、幼い頃は男兄弟においしいところを持っていかれ、採用面接できわどい質問をされ、出産退職に追い込まれる。女性たちの憤りと諦めと、さらにそこから立ち上がる勇気が、作家にこの本を書かせたといっても過言ではないだろう。
両作品の主人公たちが、苦難のなかでどう生きるのか、次回はその生き方を具体的に探ってみよう。女性と社会を巡る環境は刻一刻と変化している。女性が生きやすい世界は誰にとっても暮らしやすい世の中のはずだ。

 青嶋昌子 ライター、翻訳家。著書に『永遠の春のワルツ』(TOKIMEKIパブリッシング)。翻訳書に『師任堂のすべて』(キネマ旬報社)ほか。

2021-03-03 6面
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