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最終更新日: 2021-04-21 00:00:00
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2021年02月25日 00:00
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【映画】『KCIA 南山の部長たち』(韓国)
大統領殺害を「民主化」と美化し捏造

新旧2人の南山の部長たち©2020 SHOWBOX,HIVE MEDIA CORP AND GEMSTONE PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.
 1979年10月26日に起きた朴正煕大統領暗殺事件を素材にした映画である。41年以上の時間が経ち、多くの韓国人も細部の記憶が薄れているらしい。大統領殺害を「民主化」に美化した作品であり、従来の映画やドラマに比べても出来が悪い。
映画はのっけから腰が引けている。冒頭画面で「実際の事件をもとに映画的想像力を加味したフィクションである」と断りを入れ、朴大統領を「パク・トン」、殺害犯の金載圭(中央情報部長)を「キム・ギュビョン」と酷似した名前で登場させる。しかし、史実に近い展開や実写映像も織り交ぜてあるから、観客にはどこまでが史実でどこが創作(嘘)かが見分けがたい。
映画は朴大統領や車智徹(大統領警護室長)を悪役に、金載圭を「民主化に苦悩する男」に仕立てた。事件の細部を知らない最近の韓国人や外国人観客に誤った知識を注入する危険性が高い。それが製作者や監督の意図ではないかと疑わせるほどだ。
原作者の金忠植氏(元東亜日報記者)も指摘しているが、クライマックス場面は大嘘である。金載圭は、朴正煕の「5・16軍事クーデター」(61年)の同志ではない。当時、彼は国防部総務課長であり、一時は調査対象になった人物だ。だから朴正煕を「軍事革命の裏切り者」と罵りながら、殺害に及ぶ長広舌は全くの捏造だ。そのほか数多くの創作(嘘)があるが、事件の骨格部分を揺るがせにしては「現代史の闇に肉薄してゆく」(日本公式パンフ)という宣伝文句が泣く。
「10・26」に関しては、趙甲済氏の著作『朴正煕、最後の一日』(2006年)のほか、映画『ユゴ 大統領有故』(05年)やMBC『第5共和国』(同)など多くの映像が日本にも知られてきた。前者はブラックな悲喜劇として事件を描写し、後者は大統領暗殺が「権力の空白」と全斗煥らの下剋上クーデターを呼び、光州事件へと連続したリアルな政治史を実名でドラマ化した。これら過去の力作から見て、今回の映画は韓国映画人としての「根性と力量」に欠ける、と言うしかない。
最近の韓流歴史映画は史実を歪曲してきた。それは日本でも「定評」があるが、ことは自国の元首殺害事件である。暗殺を「民主化」と美化する論理構造は、南侵戦争を「解放」と美化した金日成と同じだ。こんな低水準な映画を、今年の米アカデミー賞国際長編映画賞韓国代表作品に選定した韓国映画界のセンスが信じがたい。案の定、落選した。ご愁傷さまであった。

(下川正晴 元毎日新聞ソウル支局長)

全国上映中。公式HP=http://klockworx-asia.com/kcia/

2021-02-25 6面
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