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最終更新日: 2021-04-21 00:00:00
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2021年02月25日 00:00
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【映画】『夏時間』(韓国)
どこか郷愁を誘う人々の暮らし

10代の少女オクジュは、弟ドンジュと父と共に祖父の家に引っ越した©2019 ONU FILM, ALL RIGHTS RESERVED.
 韓国の若い女性監督による初長編作品とは聞いていたものの、日本の昭和のような懐かしいたたずまいに満ちあふれていることにまず驚かされた。窓際の食卓代わりにもなるミシン。古いステレオセットから流れる歌謡曲。風に揺れる蚊帳。涼しい木陰でむしゃぶりつく真っ赤なスイカ。果ては離婚話のもつれで追いかけて来た夫に塩をまく叔母も登場。
一見すると時代設定は昔の日本で、一つ一つのエピソードがそんな時代への郷愁を誘う小道具として巧みに組み込まれているようにも思えるのだ。映画の中で韓国語の会話が交わされていなければ、もしかして昔の日本映画?と勘違いしたかもしれない。
1990年生まれのユン・ダンビ監督による本作品は、祖父が病のため亡くなったことをきっかけに自分と母不在の家族の在り方を見つめざるを得なくなった少女、オクジュの心模様をみずみずしく描いている。
事業に失敗した父親は夏休みに入ったばかりのオクジュと弟ドンジュを連れ、祖父がひとり住む実家に身を寄せる。弟は新しい環境にすぐに慣れるが、姉のオクジュは居心地の悪さを感じている。
商売下手で家計を維持するのに懸命の父親、夫と性格が合わず実家に転げ込む叔母、姉には相談せず母に会いにいく弟。そしてオクジュ自身も父親が路上販売用に集めた偽ブランドの靴を無断で持ち出しボーイフレンドにプレゼントする。さらには二重瞼の手術代を前借りしようと父に相談し無視される。
多感な年代を迎えたオクジュはとりわけ危なっかしい。そして誰もが悩みを抱え、孤独感を募らせる。そんな家族を監督は突き放したりはせず優しく見つめていく。
市井の人々の暮らしを淡々と描くということでいえば小津安二郎監督が思い浮かぶ。ユン・ダンビ監督によると「孤独感にさいなまれたときには小津の作品に癒された」と自らの体験を話し、さらに「小津監督は生きる時代も国も違う私のことを理解してくれていると感じ、よき友となってくれました」とも振り返る。映画の普遍性とたおやかなる一面を物語るエピソードである。

(紀平重成 アジア映画ウオッチャー)

公開=2月27日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開。
公式HP=http://www.pan-dora.co.jp/natsujikan/

 

2021-02-25 6面
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