ミャンマー軍部が1日、ミン・アウン・フライン最高司令官を指導者としてクーデターを起こした。クーデターの名分は、軍部が提起した昨年の総選挙(11月8日)での広範な不正選挙をアウン・サン・スー・チー政権が黙殺したことだ。
軍部が提起した選挙不正は、(1)アウン・サン・スー・チーの与党が劣勢とされる地域では投票を未実施(2)違法事前投票と投票用紙回収が蔓延(3)アウン・サン・スー・チーが7000人を虐殺したロヒンギャ族など100万人以上を投票から除外(4)開票過程で不正投票用紙の大量発見(5)有権者より860万人も多い投票集計などだ。この選挙でアウン・サン・スー・チーは圧勝、選出議席の83%を席巻した。
ミャンマー中央選挙管委員会は1月25日、「選挙は公正で何の問題もない」と発表し、法院も同日、軍部が提起したすべての訴訟を棄却した。ミャンマー軍の代弁人は翌日、「政府が疑惑を解消しなければ行動する」と警告を発していた。
アウン・サン・スー・チーはヒラリー・クリントンやバラク・オバマ、ジョージ・ソロスなど米国のグローバルリストの支持を受けて権力を掌握した。しかし、彼女は間もなく腐敗した偽善的な正体を現わした。アウン・サン・スー・チーのロヒンギャ族大量虐殺に対して抗議が行われ、韓国5・18財団の「光州人権」(2004年)や国際アムネスティの「良心大賞」(09年)を取消された。アウン・サン・スー・チーは中共の「一帯一路」に積極的に協力する姿勢をみせ昨年1月18日、北京で習近平と会談後に両国間の33の協力覚書に署名、ミャンマーの富を中共に渡した。
ミャンマー軍部がアウン・サン・スー・チーを除去したのは、米民主党が詐欺不正選挙問題で、ミャンマーの不正選挙を理由としたクーデターに介入し難い事情があるからだ。
ミン・アウン・フライン最高司令官は1月12日、ミャンマーを訪問した王毅中共外交部長と事前に協議したとみられる。中共軍はすでに、1月末に第37軽歩兵旅団などをミャンマーとの国境に配置した。
中共党政治局員の楊潔箎は2日、米国に台湾、香港、ウイグル問題など、中国の核心利益に介入するなと警告した。 |