柔道世界ランキング13位の安昌林選手(26)は13日(日本時間)、カタール・ドーハで開催された2021マスターズ男子73キロ級の決勝に出場し、同2位の日本の橋本壮市選手(29)と延長戦の末、反則勝ちで優勝を決めた。今大会は、昨年2月にドイツで行われたグランドスラム・デュッセルドルフ以来の国際大会であり、世界36位以内の選手のみが出場した。
安昌林選手は京都市南区東九条で育った在日コリアン3世で、筑波大で学生日本一に輝くなどの活躍をみせた。周囲からは日本国籍の取得を勧められたが「祖父母が守ってきた国籍を自分の思いで変えられない」と、ルーツである韓国代表として戦うことを決意する。韓国柔道の名門である龍仁大に編入した後も、世界選手権で優勝するなど活躍は続く。
東京五輪で柔道の会場となる武道館は、安選手が全国大会で初めて金メダルを獲得した思い出の場所だ。今大会は出場しなかったが、リオ五輪の金メダリストで日本のエース・大野将平選手(28)に勝つことで再度、金メダルを手にすることを誓う。 |