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最終更新日: 2021-06-23 00:00:00
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2021年01月14日 00:00
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古代史万華鏡クラブ 外交の達人 金春秋(キム・チュンチュ)
第10回紙上勉強会
講師:勝股 優


武烈王として即位 三国統一の基礎作る


新年特集号の企画「古代史を彩る面々~この人に会ってみたい」では山上憶良を取り上げたが、もう一人、強烈に会ってみたい人物が頭を離れないので、今回は彼について書こうと思う。7世紀の中頃に活躍した新羅の王子、金春秋(後の29代王・武烈王:602?~661)である。さて、どう書こうかと考えているうちにどこかの国(日本だけど)の首相が「地球儀を俯瞰する外交」を標榜して、あれこれ飛び回ったもののたいした成果をあげられなかったことを思い出した。
金春秋は優れた外交手腕を発揮して東アジアの激動を乗り越え、朝鮮三国(新羅、百済、高句麗)統一へのレールを敷いた。1400年も前に動き回った半島、倭(日本)、唐の東アジアは今の地球よりずっと広かったはずだ。

●642年 高句麗になぐり込む

新羅は、百済・高句麗の同盟により劣勢だった。642年の百済との戦闘で娘と娘婿が戦死。頭にきた!とばかり単身高句麗に乗り込み同盟を計るが、高句麗は拒否して金春秋は捕らえられてしまう。義兄金庾信の救援でどうにか脱出するが、なんと凄い度胸だ。

●647年 倭(日本)にもやってきた!

「姿顔美くして善みて談笑す」。日本書紀は日本に現れた金春秋のことをこう書いた。この時45歳、よほどのナイスミドルであったであろう。日本書紀は百済系の渡来人が編纂に携わったといわれ、自分たちの国を滅ぼした新羅のことを厳しく書いたといわれるが、奇妙にも金春秋には好意的だった。
来朝の目的は倭と同盟関係を結んで百済、高句麗に対抗しようというものだったはず。敵陣視察だったかもしれないし、それ以上の秘密(後述)もあったかも。その時の貢物は孔雀とオウムだったという。なかなかオシャレだし、あんな昔から新羅が東南アジアまで広く交易していたことがわかる。
何の理由か、こだわりにこだわった倭の親百済政策に変化はなく、短い滞在で帰国するのだが、後の天武朝での関係改善を見ると一定の成果はあったのだろう。

●648年 唐に乗り込む!


倭から帰国すると、直ちに第三子の文王と共に唐に渡り、百済を討つための援軍派出を要請。唐の宿敵高句麗を討つためにまず百済攻略を提案。皇帝太宗から好意をもって迎えられ、出兵を約束させることに成功。唐の出兵が実現するのは12年後になるのだが、金春秋の「遠交近攻政策」外交は大きな成果を収めることになる。
金春秋は654年、52歳で太祖武烈王として即位。国内体制を固め、唐との関係を密にし660年百済を攻め滅ぼすことに成功。その1年後の661年6月に世を去るが、その遺志を継いだ第一子の文武王が668年高句麗を攻略。さらに新羅を属国化しようとする唐とも戦った。戦いは668年から8年半にもおよんだが、唐の勢力を追い出し三国統一を成し遂げた。
金春秋が小さな国、新羅がどうすれば生き残れるかを模索してから実に34年の歳月がたっていた。
大化改新は新羅と通じていた国博士の高向玄理や僧旻がブレーンであり、金春秋が裏で糸を引いていたという説もある。唐にへつらった屈辱的外交という厳しい評価もあるが、金春秋の外交手腕は素晴らしいものであった。
対する倭は外交というものにあまり力が入っていなかった気がする。例えば遣唐使は264年間でたった12回(諸説あり)で894年廃止。新羅は45回も来たのに、日本からは31回(遣唐使を中断したり廃止したため新羅に学ぶことが多かったのでやや例外)。渤海使は34回の来朝に対し、こちらからは13回。皇子などは史上一度も海外に行ってない。
逆に半島三国(加耶を入れれば四国)は外交上手だった。国を守るため倭の武力の後ろ盾を得ようと貢物だけでなく技術者、五経博士や外交使節(王子などが来朝。倭はそれを人質と考えた)をたびたび派遣。これに気を良くした倭には小中華思想が生まれ、朝鮮を支配していたという妄想が生まれた。その思想は近代まで続いたのではないだろうか。
金春秋に、日本にやってきた本当の理由を聞きたい!

【講師紹介】勝股 優(かつまた ゆう)自動車専門誌『ベストカー』の編集長を30年以上務める。前講談社BC社長。古代史万華鏡クラブ会長。奈良を愛してやまない。

2021-01-14 6面
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