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最終更新日: 2021-01-20 00:00:00
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2021年01月01日 00:00
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コロナ禍で露呈した経済の課題と社会主義化

 武漢コロナウイルスの世界的な感染拡大から、2020年韓国の経済成長率は1998年以来のマイナス成長になると予測されている。韓国財務省は先月17日、21年の韓国の経済成長率を3・2%と予測、さらにコロナウイルスの収束が見えないことから景気を下支えする必要があるとし、各種歳出計画を発表した。一方で韓国経済の低迷はコロナだけが原因ではないとする声がある。現在の韓国経済の問題点を探った。

【コロナ禍】破綻した「K防疫」1200億ウォン広報も第3波招く

 感染者が拡大している諸外国では都市のロックダウンを行うなどの対策を講じてきたが、それでも感染を抑止できず、人の移動が制限され経済が大きく低迷した。
他方、韓国は徹底したPCR検査を行う”K防疫”で、OECD(経済協力開発機構)加盟国のなかでも、社会や経済へのコロナウイルス感染拡大の影響がもっとも低い国のひとつに数えられていた。
2020年の実質国内総生産(GDP)の成長率(暫定)は第1四半期がマイナス1・3%、第2四半期がマイナス3・2%のマイナス成長であったが、第3四半期では2・1%とプラス成長に転じた。韓国政府は「今年の第4四半期の実質GDPが、前期対比で0・4%から0・8%ほど成長すれば、年間経済成長率の展望値であるマイナス1・1%を達成することになる」と展望を語った。
しかし昨年12月の第3波の襲来で”K防疫”が破綻。韓国で、武漢コロナウイルス感染者の第1号患者が確認されたのが昨年1月20日。以降、327日目(12月12日)にして1日の新規感染者数が1000人を超えた。累計感染者数は12月24日時点で5万3000人以上に達した。昨年12月8日からは、すでに行っていた飲食店の夜間営業の制限に加え、カラオケ店や室内のスポーツ施設なども営業停止が決まった。ソウルを中心とした首都圏が対象。営業制限の対象は首都圏だけでも約46万軒に上り、経済への打撃は避けられないものとなった。
昨年は輸出により韓国経済は持ちこたえたが、内需は著しく落ち込んだ。行政安全部の「地方行政許認可データ」によると、2~11月の食品・文化・生活などに関連した自営業22業種の廃業・休業件数は、前年度より大きく増加した。訪問販売業の廃業は3807件で前年の3倍、一昨年1175件だったカラオケ店の廃業も昨年は1515件で28・9%増加した。ネットカフェの廃業は4008件で前年同期の2713件から47・7%急増した。4万7484件だった全国の一般飲食店の廃業は、昨年は4万2990件と減ったが、「廃業に必要な撤去費用なども数千万ウォンかかるため赤字を甘受して持ちこたえている」という関係者の声も聞こえる。
文政権はK防疫の広報だけで1200億ウォン以上を費やし「世界的な防疫模範国になった」とアピールしてきたが、実態はすでにK防疫は破綻、今冬の大流行を招いた。

【不動産】24回の対策も高騰抑制できず「賃貸借3法」で住宅難が深刻

 文在寅政権の失策の一つが不動産対策だ。就任後3年半で24回も行った不動産対策は、住宅価格を抑制するどころか、上昇へと導いた。韓国経済は停滞し好転する気配がまるで感じられない中、ソウルや釜山といった大都市を中心に、不動産価格だけが「バブル」を思わせるような高騰を見せるという矛盾した動きとなった。
不動産価格が高騰するなか、昨年7月に国会審議も経ずに賃貸借3法を成立させた。この法律は、賃料申告制・賃料上限制・契約更新請求権制が中心となっている。同法律は「家のない庶民に安定して住居を提供するため」という大義名分のもとに成立したものだが、結果として不動産価格の抑制に失敗。それどころか、チョンセ価格の高騰を招き「賃貸住宅難」に陥る結果となった。
文政権は国民に公平な機会の提供を約束した。一般庶民でも安定した生活を営み、マイホームも購入できる社会を実現すると選挙の際に公約。しかし現在、ソウルの住宅価格は普通の会社員にとって非現実的な水準となった。「持ち家」どころか「賃貸」での生活もままならないような状況へと陥った。
さらに「マンションを複数所有する者への課税強化」や改悪された法律により、住居の移動などの自由が制限されている。
ユン・ソンウォン国土交通部第1次官は昨年11月20日、「賃貸借3法によってチョンセ価格が高騰したのでは」という質問に対し「賃貸借3法は、国民所得が1人当たり3万ドルを超える韓国経済が一度は経験しなければならない痛み」と答えたが、国民にとってその痛みはあまりにも大きい。

【経済政策】悪法 次々と成立 財閥改革・公平経済の名のもと

 昨年12月、韓国社会に激震が走った。
与党・共に民主党が15日、「権力機関改革3法」と呼ばれる高位公職者犯罪捜査処(公捜処)法改正案、警察法改正案、国家情報院(国情院)法改正案の公布を決定したからだ。。同3法は”検察改革”という名目で文大統領が公約として掲げてきたものだが、検察や国家機関の弱体化を招き今後、大統領や与党の権力・権限が非常に大きくなる。
これと前後して成立したのが「商法・公正取引法・金融グループ監督法」を改正する「企業規制3法」。さらに、国際労働機関(ILO)協約批准のための3法(労働組合法・公務員労働組合法・教員労働組合法)まで国会を通過した。(関連記事12面)
同3法も”財閥改革””公平経済の実現”という美名のもとに進められてきたものだが、この改正は武漢コロナウイルスによる経済危機の中、海外市場で激しい競争を繰り広げる韓国企業が、競争力を失う可能性がある法案だ。海外でも類例のない規制条項を含んでおり、企業の弱体化は”財閥改革”ではなく”財閥解体”へとつながる。
「権力機関改革3法」と「企業規制3法」は、従来の資本主義型自由経済を放棄したような内容のもので、資本主義体制から独裁全体主義体制への移行を試みるための明確なシグナルともいえる。
文在寅政権は発足以来、公平経済を名目に所得主導型経済政策を推進してきた。大企業主導の経済成長は韓国社会を豊かにしたが、貧富の格差など弊害も多く生まれた。これら問題点を解決するため、韓国の歴代政権は中小企業の育成を公約として掲げてきたが、構造的問題を解決できず、大企業主導の経済のままだった。文政権は、こういった従来の経済構造から脱却し労働者主体の社会を実現しようと試みているが、既存の自由民主主義社会の枠組みから大きくはみ出すものも多い。また、もっとも重要な事実は成果が上げられず、逆に経済の停滞を招いていることだ。労働時間の上限を週68時間から52時間に短縮する改正勤労基準法や、最低賃金1万ウォンを目標とした大幅な賃金引き上げなどの労働政策を行ったが、これら政策が企業の経営を圧迫することになり、失業者が増えて、倒産する中小零細企業の増加へとつながった。最低賃金の引き上げは労働者の生産性向上を伴わない限り、コスト増になる。消費者の負担が膨らむなか、会社の利益を減らし、他の労働者の賃金カットに転嫁されかねない。
現在までの文政権の政策を振り返ると「積弊の清算」とはつまるところ、財閥解体であり、資本主義型自由経済を崩壊させることだ。韓国経済が崩壊するのを利用して社会主義化を進める。韓国の財閥を解体し、主要企業を国営化するといった狙いにも思える。
現在、サムスングループは危機的な状況に追い込まれている。事実上のトップである李在鎔サムスン電子副会長が再び長期にわたり拘束される可能性もある。さらに李氏は相続問題を抱えている。株式だけで11兆ウォンを上回り、総額は12兆ウォンを超えると見られている。李副会長をはじめサムスン創業家一族はこの支払いに持ちこたえられるだろうか。さらに金融グループ監督法改正により「3%ルール」が適用されることで、経営基盤を守るのにより負担がかかる状況となった。

【債務】国家・家計とも増大 格付け会社もリスク注視

 文在寅政権発足後、国家債務が急速に増加している。コロナ禍に見舞われた昨年も、大きく拡大した。
昨年、武漢コロナウイルス対策として、景気悪化に対応するため、追加補正予算を4回編成した。その結果、韓国のGDP対比の債務比率は2018年の35・9%から45%まで上昇。すでに決定済みの経済政策が次期政権に引き継がれることから、24年には債務比率が60%まで上昇すると予測されている。
格付け会社フィッチはこれに対して警告を発した。韓国の政府債務比率が21年には40%台後半に達するとし、46%を超えると格付け低下リスクが高まるとしている。
文大統領は就任後、公平経済をスローガンに所得主導型経済政策を推進してきた。経済弱者救済という名分のもと、さまざまな手当を導入、税金をばらまいた結果、国家債務が膨らんだ。
16年に1879兆9000億ウォンだった国家債務は、17年には2001兆2000億ウォンと、初めて2000兆ウォン台を突破。以降、18年2124兆1000億ウォン、19年には2198兆1000億ウォンにまで増加した。22年の文在寅大統領の任期終了時までに、就任から417兆6000億ウォンも増加すると予測されている。
拡大する国家債務問題に加え、家計負債の増加も懸念されている。
韓国の家計負債は先進主要国のなかでもっとも大きく、これまでも問題視されてきた。昨年のコロナウイルスの影響でさらに増加。韓国銀行によると、昨年7月から9月期の家計負債残高は1682兆1000億ウォンと、前の四半期に比べて2・7%、44兆9000億ウォン増え、統計を取り始めた02年以来もっとも多くなった。なかでも、信用貸付の増加が目立った。前の四半期に比べて22兆ウォン以上増え、増加幅としてはこれまででもっとも大きくなった。
自営業者が多いという韓国の特殊な事情も、家計負債の増加につながっている。コロナショックで甚大なダメージを受けた自営業者にとって、内需の回復が遅れると貸し倒れが相次いで生じる懸念もある。

【輸出】サプライチェーン再編成の行方 親中路線か脱中国か選択迫られる
半導体需要が増加 主要国の中では堅調

 昨年はコロナ拡大の影響で、世界経済が低迷、各国間の輸出入が激減したが、韓国は主要先進国のなかでは輸出の落ち込みは限定的であった。現在、韓国の輸出の主力は半導体。輸出額の約20%を占めるほど半導体依存度は高くなっている。コロナ禍においては、逆にこれが好材料となった。コロナ感染拡大を抑制するため、各国で外出自粛や都市封鎖が行われた。結果、自宅で過ごす時間が多くなり、パソコン・ネットワーク関連機器の需要が拡大した。それに伴い半導体市場も活性化、サムスンやSKハイニックスなどが好業績をあげた。
韓国産業通商資源省によると2020年1~11月の韓国の半導体輸出高は累計で9兆3280億ウォンを記録し、前年同期比で3・5%増加した。半導体市場の好況は現在も継続しており、昨年12月第1週における世界半導体販売額は前年同月比で10%を超える伸びを見せ、100億ドルを記録、半導体バブルといった様相を呈している。
一方、今後最大の課題となってくるのが、グローバルサプライチェーンの再編成。激化する米中対立により、各国とも経済の中国依存からの脱却を視野に入れていたが、コロナ拡大でそのリスクが顕在化、脱中国の流れが加速した。
そんな中、地域包括的経済連携(RCEP)にアジア15カ国が署名した。これは、中国を中心とした経済圏を作っていくという側面を持つ。さらに習近平国家主席は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、日本など11カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を「積極的に検討している」と表明した。これを受けて文在寅大統領は昨年12月8日、TPPについて「加入を検討していく」と述べている。親中路線を継続し中国依存を続けていくか、脱中国路線に舵を切るか、今後の動きが注目される。

 

2021-01-01 13面
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