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最終更新日: 2020-12-02 00:00:00
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2020年11月18日 00:00
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韓国スローフード探訪42 薬食同源は風土とともに
オンドル部屋でいただいた慶州のシッケ

 11月の韓国はカラッとした天気が続く一方、日に日に寒さが増してくる。20年以上も前になるが、初めて晩秋の韓国を取材した時のこと。旅行誌の取材だったこともあり、韓国の観光スポットとされる釜山や済州島をはじめ、取材はほぼ韓国全域に及んでいた。日が暮れるのも早く、夜はかなり寒い。釜山の取材を予定通り済ませ、翌日からの取材予定は慶州だったため釜山からバスで向かった。終点となるバスターミナルから宿泊先のホテルまではタクシーを利用した。午後6時だったが辺りは真っ暗。しかも到着したホテルで、チェックインを済ませ食事をしたいと話すと「レストランは朝食の用意はありますが、今の時期、夕食の用意は事前の予約が必要です」という。「えっ」と声が出そうになったがスタッフ3人の前ということもあり我慢。ホテルで、最も近い飲食店を教えて欲しいと伝えると、手際よく日本語のパンフレットを差し出しながら料理写真と価格帯を見せてくれた。「この店に予約をして欲しい」と伝え、急いで荷物を置いて店へ。アッと言う間にタクシーは趣のある伝統的な韓屋の前に止まった。
 靴を脱ぎ、店内へ案内された。「暖かい!オンドル?」。座布団はさほど厚くはない。が、腰を下ろした瞬間「暖かい!」と、まるでコーラスのように皆が同じことを言った。宮廷韓定食を地方の街で食べるのも初めて。簡単なもので済ませたかったのだが、店をあれこれ選んでいる場合ではなかった。明日からの取材を前に、ゆっくりと食事だけはしておこうと決めた。
料理は前菜から始まり、食べきれないほどの料理がテーブルいっぱいに並べられた。お腹が空いていたこともあり、黙々と食事を続けていると、店の人がやってきて日本語で「いつもは、数日前に予約をしてもらうのだが、ホテルから夜の食事をしたいという日本のお客さんと聞き、できるもので用意したので申し訳ない」と言う。「いえいえ、お腹が空いていたので助かりました。せっかく作って下さったのに食べきれず少し残してしまって」と話すと「いいんですよ。遠慮しないでください」と。さあ、お腹もいっぱいになった。「これで、終わり」と思い、席を立とうとすると「シッケがあります。食事の最後はシッケを飲まないと」と言いながら座っているようにと促された。「確かシッケってお米のジュースでしたよね」とスタッフの一人が言い出すと、別のスタッフは「ご飯の後にジュースって。お茶でいいのに」などと勝手にあれこれ話していると、シッケが運ばれてきた。抹茶茶碗と湯飲み茶わんの中間ぐらいの器に、ご飯粒がきれに浮いていて中央に松の実があった。「伝統茶のひとつですか」と尋ねてみると「今は伝統茶専門店のメニューにもなっていますが、消化を助ける冬のデザートといいましょうか、食事の最後に飲むことが多いものです。韓国には昔から、ご飯を釜からよそった後に水を入れておき、食事の後に飲むスンニョンがあります。これも消化を助ける飲み物として一般的です。確か日本でも食事の最後にご飯茶碗にお湯を入れて飲む習慣があると聞いています。今では缶入りもあるので飲みたい時に飲めますが」と笑った。暖かいオンドルの心地よさ。食事でお腹いっぱいのところに冷たいシッケはさっぱりとしていて、何とも後味がいい。「美味しいですね」と伝えると「オンドルで暖まりながら飲むと格別ですよ。今日の料理はコースですが2品、用意できなかったので」と安くしてくれた。ホテルからこの店への連絡と配慮が嬉しかった。すっかり心も満たされ、翌日からの取材も順調だった思い出がある。
シッケは麦芽糖とうるち米、水、砂糖、生姜、松の実で作る。日本の甘酒とやや似ているとも言われている。慶州で初めてシッケを飲んで以来、冬の韓国でコース料理をいただく時は必ずと言っていいほど最後はシッケにしている。寒さから体を守るには食事をしっかりと取り、消化を助ける飲み物を食事のたびに取るということが韓国では当たり前。少しでも見習おうとコロナ禍の中、あまり上手とは言えないがシッケを作り楽しんでいる。慶州の紅葉もちょうど今が見ごろだろう。 

 新見寿美江 編集者。著書に『韓国陶磁器めぐり』『韓国食めぐり』(JTB刊)などがある。

2020-11-18 5面
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