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最終更新日: 2020-09-16 00:00:00
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2020年08月15日 00:00
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【対談】香港×ウイグル 中国共産党と戦う人々
米中戦争後を見据えて

 米中戦争によって国際情勢が急激な変化を見せている。ポンペイオ米国務長官は7月23日、中国共産党へ実質的な宣戦布告を行った。本紙は今回、侵略的共産体制に抗う人々のビジョンを共有するため、レテプ・アフメット氏とウィリアム・リー氏に話を聞いた。

<活動の原点>

――中国共産党が「間違っている」と感じたのはいつ頃のことか。

 リー 2003年から香港の状況が少し変わってきて、既に国家安全法が国会で審議されていた。私は教師に恵まれた学校に通っていて、中学校では天安門事件について公開討論会が開かれたりした。当時は何も感じなかったが、大学進学を控えた辺りで「香港衆志」結成をきっかけに自分が学んだことを振り返り、改めて良くないと認識した。昨年6月の香港デモで、『日本でも戦っている香港人はいる。ダメもとでも応援しに行かないと』と真っ先に感じた。今はSTAND WITH HK@JPNなどで活動していて、各所から関心を持ってもらっている。
アフメット まずウイグルの場合、外の情報が入ってこない。メディアで国際的な話題を目にすることはなく、外の世界のことは想像するしかなかった。来日して初めて、人間はこんなに自由に生きていいんだと実感した。親世代は中共のウイグル侵攻や文化大革命を直接経験していて、大半は政治犯がどんな扱いを受けてきたか知っている。何があっても政治に関わってはいけないとしつこく教育をされてきたため、不満があったとしても反政府的な運動をやろうとは思わなかったが、10年前のウルムチ事件を機に大きく変わった。後ほど情報統制が敷かれたが、あの直後は現場で起こっていることが外にそのまま流れてきていた。私はウルムチに親戚などはいなかったけれど、よく知る友人がたくさん犠牲になった。特に、北京の中央ラジオ局に勤めていた友人のことが今でも記憶に残っている。中国当局はウルムチ事件の直後から、ネットで政府を批判した人たちをかたっぱしからさらった。彼は当時ウルムチに居なかったが、その容疑で連行されて未だに行方不明だ。そういったことが身近で起きて、中国大使館に初めて抗議に行った。

――行動を起こすきっかけになったのは。

レテプ・アメフット(42)
 アフメット
 あれから状況はだんだんと悪化していって、17年から大規模な強制収容が始まった。もう4年が経つが、親と電話一本通じない状況が今日まで続いている。親と弟、親戚たちが収容されていることは3年前に知ったが、そのあとは生死も分からない。中国は、外国のウイグル人が黙ることを最も望んでいる。実際、ウイグルの家族を人質に取って脅迫したケースもある。最近は強制収容・強制労働・強制不妊手術などが問題となっているが、外部のウイグル人が声を上げることによって国際社会の注目が集まっている。我々が黙れば中共が喜ぶだけ。声を上げるしか道は残されていない。
 リー 中国共産党が黙らせたいのは我々に対しても一緒だと思う。23年前の香港返還のとき、海外移住の流れにのって香港から抜けた人はともかくとして、われわれのような残された世代はどうしていくべきか。英国への海外公民権などを持たない若い世代は、中国共産党が悪だと分かって戦っている。しかし自分たちの世代はもともとそういう意識もなく、認識が甘い。以前黙っていたから今の結果がある。過去をやり直すことはできないが、だからこそ今、行動しなければ。

<IT技術を駆使 中共の情報隠蔽>

――今はまだ香港の様子が外からも分かる。しかし中共が今後、強力な情報統制を行うことは想像に難くない。どのように対抗していくか。

 リー やはり現地(香港)にいる人々は対抗する術に欠けている。情報統制がどのような結果を招くかは、今の中国の状況を見れば明らかだ。現段階では、VPN(仮想プライベートネットワーク)などを用いて国外の情報を入手することは可能なようだが、あくまでも”違法な”行為であって、全ての香港人が行える手段というわけではない。根本的に対抗するためには、海外にいる我々が発信し続けることが重要。海外の声を大きくして、中共が情報を開示せざるを得ないほど、国際的な圧力を高めていくことが肝心だ。

――東トルキスタンは地政学的に不利で、物理的な接触が難しい。

 アフメット 1~2年前までは、AP通信やBBCなどの国際メディアが旅行者などを装って潜入取材をしていたが、今はそれもできなくなってしまった。私自身も、家族と何年も連絡が取れずにいる。以前、ウイグルに旅行に行くという日本人がいたので、自分の家の住所を教えて「私の家族の様子を、無理ならせめて町の様子だけでも見てきてください」と頼んだ。ウイグルの都心には基本的に中国人が住んでいて、ウイグル人は辺縁の田舎に住んでいる。その旅行者は結局、ウイグル人が住んでいる田舎の方の町は検閲と警察の尾行が凄まじく、立ち入りを断念して戻ってきた。外部の目に触れると問題になることをやっている自覚があるから、必死で隠しているのだろう。物理的接触の難しいウイグルに関して言えば、国際社会からの圧力以外ないと思う。香港のように、メディアから映像として直接映し出されてはいないので、それ本当なの?という感じで終わってしまうこともままある。未だに多くの人が、われわれの訴えを直ぐには信じない。我々としても、現状のところは内部から漏れてきた情報を信じるしかない。外部からいろいろな疑いをかけられているのだから、やましいことがないのならちゃんと公開しろ、というしかないのでは。ありとあらゆる先端技術を使って、プロパガンダ以外の情報を出さないようにしている。ハッカーなどの攻撃も限界があると思う。国際社会の団結した圧力が必要だ。

<日本政府に対し具体的に望むこと>

――現状、どのような問題に悩まされているか?

 アフメット ウイグルの場合、基本的にごく一部の帰化した人を除いて、中国のパスポートを持って留学ビザで滞在している人がほとんどだが、17年の強制収容が始まって以降、駐日中国大使館はウイグル人のパスポート更新を拒否している。いったん中国に帰り、地元で更新しろと。この2~3年で、知らずに一時帰国したり親に呼ばれて帰ったり、大使館の言うことを鵜呑みにして帰国してしまったりして、即収容所行きになってしまった人や、パスポートを没収されて戻ってこられなくなった人がたくさんいる。日本の入国管理局もこれには困り果てていて、苦肉の策として、(地域にもよるが)就職先などが決まっている人たちにはパスポート無しでビザを出し、そうでない人は難民申請窓口に回しているようだ。日本の難民認定率は非常に低い(※法務省が発表した19年の難民認定率は0・42%)が、申請しておけば強制送還は回避できるので、仕方なく手続きする人も増えている。親と突然連絡が取れなくなり、仕送りも止まって学費が払えず大学を中退した人もいる。日本政府に対しては、帰化条件の緩和や学生ローン・奨学金などを使った融資などのバックアップ措置を取っていただきたい。自分たちにも多くの相談が寄せられるが、なかなか応えられないケースがほとんど。この問題は少人数でも一過性のものでもないので、一時しのぎの対応では解決しない。日本に帰化したウイグル人の親戚が強制収容されたり、中国当局から直接脅迫を受けたりといったこともある。「なぜ日本国民がこんな目に遭うのか?」と踏み込んで欲しいと思う。日本の政界に対しても、「前例がない」で片付けるのではなく、情勢を勘案して、最初の前例を作ろうという姿勢が欲しい。中国共産党の横暴を傍観する立場は共犯と同じだ。『犯罪に手を染めるなら付き合うことはできない』と毅然としてもらわないと。

――在日香港人の方はどうか。

ウィリアム・リー(27)
 リー
 行政的な援助としては、普遍的な人権制裁法案の成立を求めている。米国ではもともとあった人権制裁法案(マグニツキー法)をベースに、個別に香港人権法案ができた。7月29日、対中政策の議員連盟(JPAC)でも日本版マグニツキー法の制定が議論された。それまでは現行法の中で、考えられる保護をしていこうということになった。簡単に言えば政治保護のビザ、難民申請の通過。また一時的にせよ、ウイグルや香港の人たちに対して、就職先が決まっていなくても短期ビザの延長を認めるなど。お互いに一番困っているのはビザ問題だと思うので…。また、今はコロナの問題もあってビザなし移動が完全に無効になっているが、亡命措置なども考えたい。香港人全員が日本に来たいと考えているわけではないが、亡命先として日本を望む人は必ずいる。米国・英国などでは、人権法案の準備も進んでいて、国際的な動きとなりつつある。日本も自由民主主義国家の一員として、そういうことを是非やっていただきたいということ。そして仮に、香港の問題が過ぎ去った後にこのような問題が発生した場合に備え、資産凍結・入国拒否などの制裁措置を作っておく。そういうところを我々としては求める。

<米中戦争の行方 その後のビジョン>

――米中戦争は現状、米国の勝利であると予想される。中国共産党政権が崩壊した後について、どのようなビジョンを持っているか。

 リー 先ほど述べたこと(行政的な援助)は、ほとんどが他人に頼るものだ。自分の意思で決定できることでもないし、国を動かすことも難しい。だが、せめて一般市民の中に「共産主義に対抗する意識・情報を共有する」という体制を作りたい。だから、中共が倒れたから我々の活動も終わる、というわけではない。逆にこのきっかけがあったからこそ、これからの世代のために、あるいは自由民主主義を継続していくために、今回出来上がったコネクションや人脈を生かした活動をいろいろやっていきたい。今は我々香港人の自由や権利の問題に焦点が当てられているが、その後は別の問題に取り組みたい。例えば高齢化など、日本のさまざまな社会的問題に取り組んでもいいと思う。そのためにこのつながりそのものを残したい。中共・朝総連だけでなく、類似した組織が出て来た場合や、社会主義の兆しを感じたとき、すぐにその芽を摘むことができるような体制を保持しておきたい。
 アフメット 中国共産党が滅んだあとのビジョンとしては、やはり自分たちの国を取り戻したい。東トルキスタンは広大な土地と豊かな地下資源を保有する国だ。前世紀にも二度独立を取り戻したが、結局は「ヤルタ密約」におけるソ連の軍事介入や中国共産党政権の侵攻により、中国に”新疆ウイグル自治区”として併合されてしまった。最終的な目標としては、政治と宗教を分離した、信仰の自由と欧米の民主主義を基礎とした東トルキスタン共和国を再建し、中国共産党に破壊された歴史・独自文化・民族教育の復興・自由な発展と、経済発展に伴う現代化を進める国を目指したい。

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レテプ・アメフット:ウイグル南部・アクス地区ケリピン県生まれ。2001年にカシュガル大学物理学部を卒業。05年に東京大学大学院修士課程修了。以降、都内のIT系企業に勤める。10年に日本国籍を取得。日本ウイグル協会副会長。

ウィリアム・リー:香港島生まれ。2016年に東華学園心理学部を卒業、18年にワーキングホリデービザで来日。19年から在日香港人組織STAND WITH HK@JPNのメンバーとして日本で活動中。

2020-08-15 15面
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