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最終更新日: 2020-02-19 00:00:00
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2020年02月13日 00:00
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人と今 李景福さん(84・NPO法人レインボー協会 理事長)
36年間にわたり鴨川の清掃活動

 「京都といえば鴨川、鴨川といえば京都」といわれるほど、鴨川は京都市民のみならず、旅行者にとっても憩いの場となっている。夏の川床は有名で、その周辺は祇園と呼ばれる華やかな街だ。だが、それも中流域の四条河原町付近のこと。下流の東九条まで下がると、40年前はゴミの山に埋もれた汚泥の川だった。
その汚い川を毎日見て育ったのが、李景福氏だ。京都市南区東九条は在日韓国人の集住地域で、長らく行政からは捨て置かれ、不当な差別も日常茶飯事だった。学業を終えた李景福氏は、懸命に働き建設業を営む実業家に成長したが、30代後半に交通事故に遭い、下半身不随を宣告された。不屈の信念と懸命のリハビリを通じて奇跡的に回復したものの、障害は残った。
1960年代、京都国際会議場の建設や東海道新幹線の敷設に伴い、韓国人集住地域である東九条も整備されることになった。その結果、鴨川河川敷の40番地(通称0番地)に貧民用バラックが散らばり、鴨川も汚泥の川となってしまった。そんな光景を目にした李景福氏は、大怪我を転機に生まれ育った故郷の環境浄化、清掃奉仕をしようと心に決めた。「我々の親がこの街に住むようになったのには、いろんな事情がある。だが、いつまでも居候のような気持ちではいけない。日本に住んでいる以上、この社会に尽くそうと考えるべきだ。日本の国を父と見て、京都を母と思えば、自分は両親の手助けをして当然ではないか」
それから36年、鴨川は当時からは想像もできないほど美しく生まれ変わった。93年夏には「鴨川下流・魚とり大会」を開催、今では京都市の名物行事になった。その功績が認められて、李さんには行政や各種団体から感謝状が授与された。韓日の不幸な歴史を超越して、多文化共生社会の実現を願い、今でも年2回の鴨川清掃と魚取り大会に取り組んでいる。
「鴨川の上流は美しくても、下流は汚い。これでは国際的観光・文化都市の京都の名がすたる。人間の体にたとえれば、便秘と同じだ。下流にいる大阪の住人のためにも、汚染やゴミ問題を解決して、美しい川にしなければダメだ」
フルマラソン42キロメートルにちなんで、42年間は清掃活動を続けようと決めている。その目標達成まであと6年、今年84歳になった李景福氏の奮闘は続く。

2020-02-13 6面
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