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2019年12月04日 15:42
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東京測地系→世界測地系 2019年の韓国経済 長期点視点では総じて下降傾向

 韓国政府系シンクタンクである韓国開発研究院(KDI)が発表した2019年の「経済動向11月号」では、最近の韓国経済について、「輸出と投資を中心に景気不振の様相にある」との見方を示している。
昨年11月から今年3月までの景気判断は「鈍化」だったが、4月以降は「不振」のままとなっている。
投資と輸出、生産でマイナス、または0%台の低調な伸びが続いているとコメントされている上で、「輸出が良くないため製造業などの生産が影響を受けざるを得ない。景気先行きに関しても、今のところ不振から抜け出すモメンタムが見えない」とコメントしている。
詳細を見ると、9月の全産業の生産は前年同月比0・5%増と、4カ月連続で増加率が1%を下回り、鉱工業生産が0・4%の小幅増にとどまり、サービス業生産も1・0%増に鈍化している。
また、9月の設備投資は機械類と輸送装備を中心に前年同月比1・6%減少している。マイナス幅が縮小したとはいえ、11カ月連続の減少となっている。
建設投資も、建築部門が不振を抜け出せず減少が続いている。
10月の輸出は半導体などが振るわず、前年同月比14・7%減少し、輸入も14・6%減と貿易は輸出入ともに縮小トレンドになっている。
一方、消費の不振はやや緩和されており、9月の小売販売額は新車発売などを追い風に耐久財の消費が増え、全体で3・3%増加している点は明るい材料である。
韓国経済に対するKDIの見通しは、「総じて厳しい」と言えよう。
こうした中、外国人の対韓投資は「韓国に対する今年1~6月の海外直接投資(FDI)が前年同期比37・3%減少した」と、韓国の経済団体である全国経済人連合会(全経連)は発表している。
今年1~6月の主要20カ国・地域(G20)へのFDIは前年同期比6・8%増加しているが、このうち日本は22・7%減少と韓国に比べるとマイナス幅が小さく、米国は3・9%、中国本土は3・5%、それぞれ増加している。
製造業の対韓投資の減少幅は57・2%となっており、全体に占める割合が大きい輸送用機械と電機・電子が大幅減となっている。
サービス業では、情報通信と宿泊・飲食を中心に19・7%減少している。
また、投資国別で見ると、中国本土(86・3%減)と日本(38・5%減)からの対韓投資が大幅に減っている。
こうした実態を受けて、全経連は、「韓国政府は外資系企業との意思疎通の強化や政策の予測可能性の向上を図るなど、積極的な外資誘致策を講じるべきである」と提言している。FDIの視点からも、韓国経済に対する厳しい見方も出てきているのである。
国際機関であるOECDは、今年の韓国の潜在成長率を2・7%と推計している。17年の3・1%からこの2年で0・4ポイントも潜在成長率が低下したことになる。韓国の潜在成長率は00年代初めに4~5%台を維持したが、世界的な金融危機が起きた08年に3・9%に低下して以降、緩やかな落ち込みが続き、今年は2%台となっている。
OECD加盟国で韓国よりも潜在成長率の落ち込みが激しい国はトルコ(0・7ポイント)、アイルランド(1・7ポイント)の2カ国だけであり、米国、フランスなど18カ国は直近3年間で潜在成長率が上昇している。
韓国の経済力は長期的な視点に立てば、根源的に見ても低下してきていると見ておきたい。
いずれにしても、良い・悪いという見解が入り乱れる韓国経済に関しては、引き続き分析を深めていかなくてはならないであろう。
(愛知淑徳大学ビジネス学部、ビジネス研究科教授真田幸光)

2019-12-04 2面
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