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2019年10月24日 00:00
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【映画】「読まれなかった小説」(トルコ・仏・独・ブルガリア・マケドニア・ボスニア・スウェーデン・カタール合作)
美しい故郷を舞台に紡ぐ父子の葛藤と和解

小説家志望の息子(左)と教師の父©2018Zeyno Film, Memento Films Production,RFF International,2006 Production, Detail Film, Sisters and Brother Mitevski, FilmiVast, Chimney,NBC Film
トルコの巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の最新作。トルコ北西部チャナカレを舞台に、父と息子の軋轢と邂逅を描いたヒューマンドラマ。
作家を夢見るシナンが大学を卒業し、トロイ遺跡近くの故郷へ戻ってくる。地元で処女小説を出版しようと試みるシナンだったが、誰からも相手にされない。シナンの父イドリスは引退間近の教師。競馬好きで借金も多く、シナンを始めとする家族との関係もうまくいかずにいた。
父と同じ教師になって、この小さな町で平凡な人生を送ることに疑問を抱えながらも、教員試験を受けるシナン。交わらないように見えた父子の心を繋いだのは、意外にも誰も読まなかったシナンの書いた小説だった。
監督は、前作『雪の轍』で第67回カンヌ国際映画祭パルムドール大賞を獲得し、カンヌで8賞、世界中で93の賞を受賞した巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン。知人父子の物語に魅了された監督が、自身の人生も反映して本作を完成させた。また、本作には世界遺産トロイ遺跡のモチーフとなったトロイの木馬やガリポリの戦いの話題が劇中でも登場し、作品にスパイスをつけている。
映画『読まれなかった小説』は秀逸な作品だ。美しく、広大な景色による力強い画、チェーホフ、ニーチェ、ドストエフスキーら偉大な作家を想起させるセリフ、幾度となく劇中に響き渡るJ・Sバッハ作曲「パッサカリアハ短調BWV582」など、崇高な芸術作品に触れているようで心地良い。
とりわけ劇中に登場するシナンが書いた小説のタイトル「野生の梨の木」が興味深い。野生の梨の木は、乾燥した土地で水があまりなくても成長し、手入れをされないため、いびつで苦味があるという。イドリスの父の庭にそびえ立つ梨の木は、父子のキャラクターの象徴ともいえる。そして、上映時間3時間を超える物語のラストは、葛藤する若者の中に芽生えたものを見せているのだが、実に見事である。

(宋 莉淑 ソン・リスク/文筆家)

公開=11月29日(金)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー。
公式HP=www.bitters.co.jp/shousetsu

2019-10-24 6面
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