入り口は、K―POPだった。高校3年生のとき、同じK―POPファンの友人から「日韓高校生交流キャンプ」(主催:一般社団法人日韓経済協会)に誘われたのだ。
開催地は宮城県の南三陸町、日本から40人、韓国から40人の高校生が集まった。キャンプでは「日韓の学生が一緒に考える復興のためのビジネスプラン」というテーマでグループごとに話し合いをし、発表も行った。韓国語はまったくわからなかったが、通訳の補助があり問題はなかった。そこに日韓学生未来会議(JKSFF)のメンバーも参加していた。
JKSFFとは、高校生キャンプに参加したメンバーが、大学生になっても交流を続けようと結成された団体だ。結成から14年、学生が主体となって活動を続けてきた。上山さんも先輩の誘いに応じJKSFFに足を踏み入れた。気が付くと会長になっていたと笑う。
高校生のキャンプで強く感じたのは、「韓国の人って私たちと何も変わらないんだ」ということ。「〇〇人」というくくりでは見えてこない、個人と個人の関係が重要なのだと気づく。
「自分の価値観の構築に、キャンプから始まった交流の経験が影響していると思います。参加していなかったらネットや報道を見て韓国を避けていたかもしれない。韓国に限らず、外の世界と出会う機会や巡り合わせは、これからも減らさないようにしたいと思います」 |

- 2019-10-09 6面

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