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2019年10月02日 00:00
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サムスン「次世代テレビ」に1兆円投資
量子ドット技術競争苛烈に

 李在鎔副会長が実刑となる可能性が高くなったことから、サムスングループの経営リスクが懸念されている。4~6月の営業利益の減少などマイナス要因が多いが、半導体分野のシェア拡大、ギャラクシーの販売が最速で100万台を記録するなど明るい話題も多い。そんな中、次世代テレビに1兆円規模の投資を決めた。

 低迷する韓国経済のなかでサムスングループが孤軍奮闘している。 
マーケットは縮小したものの、半導体メモリーのDRAMの世界市場で、7~9月期に韓国・サムスン電子が47%のシェアを獲得、同業種では独走態勢に入った。
一方、最新フラッグシップモデルのスマートフォン(スマホ)「ギャラクシーノート10」の韓国での販売台数が、史上最速で100万台を突破した。
サムスングループの実質的な経営トップの李在鎔副会長が、8月に韓国最高裁から2審判決を破棄され、審理を差し戻された。このため差し戻し審で実刑とされ、再び拘束される可能性が浮上した。このことから同社の今後が懸念されたが、現在まではその影響はみられない。
李副会長は現在も精力的に活動を続けており、牙山サムスンディスプレイを訪問した際、「危機と機会は絶えず繰り返される」とし「新技術の開発に拍車をかけて新しい未来をリードしなければならず”技術だけが生きる道だ”」と語った。
同氏が、牙山サムスンディスプレイを訪れた理由は、テレビ向けの次世代パネルの中・長期の事業戦略を点検して、将来の新技術戦略と製品開発・生産のロードマップなどを作成するためだ。
同社は、テレビ向けの次世代パネル事業に対して1兆円規模の設備投資を決定。半導体メモリDRAM市場の縮小を受け、同社の業績を支えてきた柱のひとつであるディスプレイ事業の強化に舵をきったとみられる。
サムスンは量子ドット技術を用いた「QLED」と呼ぶ新型テレビを17年に発売している。これはパネル内部に配置した微細な半導体結晶に、光を通すことで、色彩豊かな映像を実現するという最先端技術を駆使したもの。
QLEDテレビの17年に発売から今年上半期までの累積販売台数は、540万。上半期の世界での販売台数は200万台を超えており、LG、ソニーなどの有機発光ダイオード(OLED・オールレッド)テレビの販売台数が122万台にとどまっていることから、シェア格差が広がった。
一方、半導体同様にディスプレイ事業でも中国メーカーの追い上げを受けている。中国企業が政府の支援を受けて、ディスプレイ生産工場を増産。低価格攻勢で大型LCDパネルの単価が下がったことで、牙山事業所では一部のLCD生産ラインの稼動中止を検討する事態となった。
今回の決定は、ディスプレイ事業分野でも、追随してくる中国企業と対決していくという決意を示したものとも見られる。
サムスングループの経済波及効果は、韓国のGDP(国内総生産)の約18%、輸入の約21%を占める。サムスングループの不振は韓国経済の停滞に直接影響するため、今回のような半導体以外での新技術への投資が注目される。

2019-10-02 2面
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