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最終更新日: 2020-01-22 00:00:00
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2019年09月26日 00:00
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東京測地系→世界測地系 留意したい韓国の国産化推進
対韓輸出管理強化の影響

日本の対韓輸出管理強化は韓国側の強い反発をまねき、韓日関係の一段の悪化につながった。
韓国内でのジャパンボイコット(日本製品の不買・不売、旅行自粛)の影響も広がり、8月の韓国からの訪日客数は前年同月比48%の減少になった。
他方、日本のメディアでは、韓国をひたすら叩く論調が多くなっている。経済に関しても、盛んに韓国経済危機・破綻論が展開されている。韓国から資金が流出して、ウォンが急落するという主張もある。
たしかに、韓米同盟が大きく揺らぐことになれば、ウォンが大きく売られる可能性はあるが、経済の諸条件を考えると、ウォンが大幅に下落するとは考えにくい。
第一に、米国との金利差である。韓国銀行は米国との金利差拡大による資本流出を懸念し、昨年11月に利上げを実施した。その後、国内で投資の冷え込みが続き、輸出の不振が長期化する様相を呈するなど、景気の先行きに対する警戒感が強まったため、今年7月中旬、3年ぶりに利下げを実施した。 
この決定の背後には、米国の追加利上げの可能性がなくなり、逆に利下げ観測が広がったことと、日本の対韓輸出管理強化の影響を予防する目的があったことが指摘できる。
第二に、経常収支の大幅黒字である。韓国では近年、投資の低迷が指摘されているように、投資率が貯蓄率を大幅に下回り、経常収支は大幅な黒字になっている。投資が過熱し(海外から短期資金が大量に流入)、経常収支が赤字になっていた通貨危機前とは状況が全く異なることに留意したい。
投資と輸出の回復が遅れるものの、民間消費が底堅く推移し、政府の景気対策効果も一定程度見込めるため、今年は2%程度の成長になるものと予想される。
第三に、短期対外債務額の外貨準備高比率の低下である。短期対外債務額の外貨準備高比率はリーマンショック以降、総じて低下傾向にある。リーマンショック前に上昇していた要因に、2000年代に造船業界で受注が伸びていたことがある。造船企業は各段階での工事代金受取りに伴う為替リスクをヘッジするため、国内金融機関との間で為替予約をする。金融機関も為替リスクを避ける目的で海外金融機関からドル資金を借り入れた結果、対外債務が増加したのである。
このように、成長率、経常収支の黒字額、短期対外債務額の外貨準備高比率などのファンダメンタルズから判断すると、ウォンが大幅に急落する可能性は低い。セーフティネットを厚くするうえで、韓日で通貨スワップ協定が再締結されるのが望ましいが、すぐに必要な状況とはいえない。
つまり、韓国経済が破綻する、ウォンが急落するという主張には明白な根拠がないのである。「韓国憎し」から、先に結論ありきといっても過言ではない。注意したいのは、こうした議論が流布されるなかで、韓国で生じている変化を見過ごしてしまうことである。 
それは、日本の輸出管理強化を契機に、文在寅政権が国産化を推進する方針を明らかにしており、その対応が日本企業の課題になっていることである。
8月5日、洪経済副首相はすでに個別許可制になった3品目を含む100品目を戦略的革新品目に指定し、このうち3品目を含む20品目については、1年以内に供給安定化を図る方針を打ち出した。
供給安定化に向けて、国産化の推進と第三国からの輸入を進める。このため、来年度予算案では研究開発予算を前年度比17・3%増と増額した。
今後、国産化がどの程度進むかは不明であるが、サムスン電子では半導体生産工程の一部に国産フッ化水素を使用し始めたと報道されている。こうした状況下、日本企業は手をこまぬいていてはシェアの低下につながるため、その対応が迫られている。
(日本総合研究所 向山英彦)

2019-09-26 2面
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