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2019年08月15日 00:00
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【映画】「ザ・ネゴシエーション」(韓国)
目的不明の犯人との息詰まる攻防

主役2人の緊張感みなぎる駆け引きも見どころ©2018 CJ ENM CORPORATION, JK FILM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED
 主役二人の名前を聞いただけで見たくなるような作品。ドラマ『私の名前はキム・サムスン』のヒョンビンと『私の頭の中の消しゴム』のソン・イェジンによる初共演作品だ。果たして上等の心理サスペンスに仕上がった。
ソウル市警危機交渉班の警部補ハ・チェユン(ソン・イェジン)は、ある事件現場で犯人と交渉中に人質と犯人の双方を死なせてしまう。その10日後、事件の結果に責任を感じ辞表を提出しようとしたチェユンに再び応援要請が入る。タイのバンコクで危機交渉班のチーム長と韓国人記者が拉致され、ミン・テグと名乗る男(ヒョンビン)がハ・チェユンを交渉相手に指名したのだ。
男は、国際犯罪組織の武器売買業者のリーダーだった。拉致の動機も要求も不明で、目的が見えないミン・テグに対し、交渉の糸口すらつかめず焦りを募らせていくチェユン。特殊部隊の突入まで残り14時間。警察を嘲笑し優位に立つミン・テグと、10日前の事件のトラウマに苛まれながらも、後に引けないチェユンとの息詰まる交渉が熱を帯びていく。
繊細な紳士や孤独な国王、あるいは北朝鮮からやってきたクールな刑事といった様々な役回りを演じてきたヒョンビンだが、交渉人をもてあそぶ拉致犯という役回りは初。わかりやすい悪人のキャラクターは捨て、時にはうつろで投げやりな物言いや、強気の場面には逆に力を抜くなど工夫を凝らし、イ・ジョンソク監督の期待に応えた。
一方、冷静な交渉専門家を演じたソン・イェジン。何度も電話を切られそうになりながら「私に諦めないチャンスをください」と切り返す。押しの強さ、臨機応変の対応力があり、人間性も豊か。脚本を読んでそこに惚れた彼女は、実際の自分と役との接点を見つけキャラクターを完成させたという。
映画は後半、国際的な犯罪組織と大統領府との接点も暗示する展開に。フィクションとは言い切れない迫力があり、ラストまで見逃せない。

(紀平重成 アジア映画ウオッチャー)

公開=8月30日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開。
公式HP=http://thenegotiation.jp/

2019-08-15 18面
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