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最終更新日: 2020-01-16 00:00:00
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2019年07月03日 00:00
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北送者の人生を取り戻そう

 NHK・BSで先ごろ、「帰国者の証言」が放映された。「なぜ、北送が敢行されたのか」をテーマに、その当時の外交文書などから、韓国、日本、米国、ソ連などの思惑が分析されていた。そこで感じたのは、底辺にいる善良な人たちが常に歴史の犠牲者になるという哀切だった。そして最後に、北送を研究しているという大学教授が、「人道主義という名で実施された帰国事業だが、帰国した人たちの人権は何一つ考慮されなかった」と語ったことだ。その言葉は、北送事業に携わった人たちすべてが背負わなければならない罪業だと思わずにはいられない。
特に朝総連組織は同じ同胞を地獄に追いやった罪を悔いて、遅きに失したとはいえ原状復帰、つまり北送者たちを全員、元いた場所である日本に帰国させる努力をすべきだと痛切に感じざるをえない。
周知のように、北送事業は1959年12月に第1便が新潟港を出航した。以降、10万人が順次北送された。”地上の楽園”という虚偽宣伝に惑わされて、北韓では差別もなく全てがタダ、と信じ込んだ貧しい同胞が帰国したのだ。貧しい同胞だけではなく、豊かな同胞も祖国貢献の夢を抱いて帰国した。
結果はどうだったか。日本ではチョーセンジンと差別された同胞は、差別がないと信じた北韓でも”在胞”と称され、差別の対象になったのだ。同じ民族として、許されない差別だ。その背景として、テレビは帰国者が清津で見た北韓人の顔は頬が落ち込んだ黒い顔であったといい、北韓人も、船から降りてきた在日同胞はやせ細っているはずなのに、まるまるして豊かな風体にびっくりしたといい、そこに大きな誤解が生じたというのだ。
また、3年たったら自由に帰ってこられるといわれて信じた日本人妻が、それも全くの嘘であったことを吐露していた。その後、幸いにも脱北できたが、北韓での辛酸な生活は筆舌に尽くしがたいという。一方、北送推進者の一人であった朝総連活動家は、自分の人生などなかったと、北送推進に携わったことを悔悟している。
いまこそ国際社会を挙げて、北送者の人権を第一に考え、人道主義に徹して、彼らの人生を元に戻す努力をすべきだと思う。彼らを歴史の犠牲者だと冷笑するのではなく、人間として彼らの人生を取り戻せるよう努力すべきだと願う。(韓登)

2019-07-03 4面
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