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最終更新日: 2020-01-22 00:00:00
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2019年06月19日 00:00
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米中対立の余波 深刻
経済以外にも安保・イデオロギーなど

 米トランプ政権は、昨年6月に知的財産権侵害を理由に中国からの500億ドル相当の輸入品に対し25%の追加関税を導入。これを契機に両国間の摩擦が激化、現在はファーウェイなどの中国通信機器メーカーに対する輸出入規制にまで拡大した。米中両国と関係の深い韓国経済に影響が出てきている。

ファーウェイ問題は責任を回避

米中間の貿易摩擦は経済面にとどまらず、安全保障、さらには自由民主主義と共産全体主義とのイデオロギーの戦いでもあるため、当時国だけではなく世界的にも影響は大きい。
特に経済、安保ともに米中両国との関係が深い韓国では、その影響がすでに顕在化している。
4月下旬以降、ウォンが米ドルや円に対し下落しているのがその最たる例だ。近年、韓国のウォンは中国人民元と連動するような動きを見せており、韓国株価総合指数も上海株価総合指数に動きを合わせる。韓国経済の中国市場への依存度は大きい。韓国の対中輸出は全輸出の25%を占め、国内総生産(GDP)の1割弱となる。そのため、中国の為替、株価などの動きが韓国経済にダイレクトに反映される。
一部では、韓国当局がウォン相場を人民元に”連動させてきた”という見方もある。ウォンの対人民元相場が安定すれば、対中貿易が安定する。対ドル相場も連動すれば、同じ条件を保ちながら、輸出市場で中国製品との競合を可能にするからだ。
一方で、通貨の脆弱性が韓国経済の最大の弱点という指摘も多い。もともとウォンは政治、経済、地政学リスクを反映して売られやすい傾向にあり、過去にも通貨危機が起こっている。1ドル=1200ウォンが防衛ポイントとされているが、このラインを超えると一気にウォン安が進む可能性がある。5月以降、このラインに迫っており、これ以上のウォン安が生じると非常に危険だ。
5月20日、洪楠基経済副首相は「金融市場の過度な動きで変動性が拡大する場合、適切な措置を講じて市場安定を維持する」と述べ、為替市場への政府の介入をにおわせたが、人民元安がさらに進行し、これに連動して世界的なウォン売りが始まったら韓国政府に打つ手はなく、通貨危機の悪夢が再来する。
また、ファーウェイなど中国通信機器の輸出入規制の問題も深刻だ。米国は安保を理由に、同盟各国に対し、自国と同様に中国通信機器関連の輸出入を制限するよう呼びかけている。米国のハリス駐韓大使は「ファーウェイ製の通信設備を導入すれば、韓米間の情報共有に問題が生じる」と警告を行っている。
これに対し中国は、サムスン電子やSKハイニックスなどの韓国企業を含む主要外国先端企業関係者を呼び出し、米国の対中包囲網に加担しないよう警告したと言われている。激化する貿易戦争の中で韓国企業は、米中の間で選択を迫られている。
文在寅政権は「ファーウェイ製の通信設備を使用しても軍事面、安全保障面に影響はない」との考えを示し、同社製品の使用に関し民間企業の判断に委ね、責任を回避する有様だ。
サムスンは5大取引先の一つとしてファーウェイを挙げ、SKハイニックスも売り上げの10%をファーウェイ関連が占めている。政府が関与しない場合、ファーウェイとの取引を継続する可能性が高い。経済面を優先すれば韓米間の安保に支障を来すことは明白だ。また、企業が反米の立場を取るリスクは大きい。
一方、韓国貿易協会国際貿易研究院は12日、「米中貿易紛争の輸出影響」と題する報告書を通じ「米中貿易紛争が続けば自動車や半導体、家電、携帯電話など韓国製品のシェアが高い品目を中心に利益を期待できる」と楽観的な予測を発表した。またマーケット関係者の一部では、欧米でのファーウェイ制裁で漁夫の利をサムスン電子など韓国企業が手にするのではという声もあるが、「経済は中国、安保は米国という立場の取り方はもう限界」という指摘も多い。

2019-06-19 2面
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