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最終更新日: 2019-08-15 00:00:00
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2019年06月05日 00:00
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海を渡った先人達<8> 先人2人目 卑弥弓呼素(ひみきゅうこす)④

 さて狗奴国の場所を久留米市一帯と比定しましたが、「久留米」の語源については、諸説あって確定されていないようです。「留」は、<ル><ト><トメ>などと発音されます。そのため、久留米は初め<クトメ>と言われていた可能性があります。狗奴国の<クド>、久留米の<クト>は、何らかの関連がありそうです。
また、久留米市にある高良山にも注目しています。「高良」は<コウリョウ>とも発音されることから、高句麗の朝鮮語読み「高麗」<コリョ>に通じています。高句麗から来た位宮は、狗奴国の王に就任するや、この山に登って眼下に広がる絶景を眺めたことでしょう。背振山の山並みの麓にある邪馬壹国の様子も捉えていたのかもしれません。
その高良山の西側の山麓に「祇園山古墳」があります。弥生末期の古墳で、九州でも最古の古墳と言われています。この古墳は、下部が一辺約24メートル、高さ約5メートルの方形墳で、二段に造られ、周囲は石で葺かれています。この古墳は、高句麗で西暦200年頃までに成立した「方壇石槨積石塚」に酷似しているのです。
倭王になった卑弥弓呼素に国中が服従せず、千人もの死者が出るほど争った後、卑弥弓呼素はどうなったのでしょうか。魏志倭人伝には何も書かれていません。しかし、古事記や日本書紀の『神代』に、卑弥呼と卑弥弓呼素の出会いから、卑弥弓呼素の追放までの出来事が記されていると思われる物語があるのです。
神代(上)《素戔嗚尊の誓約》『はじめ、素戔嗚尊が高天原に上った時、天照大神は、その神の荒くよからぬことをご存知で、やって来る様子をごらんになると、顔色を変えて驚かれ、わが弟のやって来るのは思うに、きっと国を奪おうとする志があるのだろう。何で自分の行くべき国を棄てておいて、わざわざこんな所に来るのかと言われ、素戔嗚尊を激しく詰問された。すると素戔嗚尊は、私ははじめから汚い心はありません。ただ姉上にお目にかかりたかっただけです(後略)』
神代〈上〉《天の岩屋》『素戔嗚尊が、高天原の天照大神のところにやって来た後、素戔嗚尊の仕業は言いようもないほどひどかった。天照大神の田は良田だったが、素戔嗚尊の田は皆やせ地であった。雨が降れば流れ、日照りになると旱魃になった。素戔嗚尊は妬んで、天照大神の田の畔を壊し、馬を放して田の中を荒らした。
これらのことによって、天照大神は怒って、天の岩屋に入り岩戸を閉じてこもってしまった。それで国中常闇になり、夜昼の区別もわからなくなった』『その後、もろもろの神たちは罪を素戔嗚尊に着せて、髪を抜いて罪をあがなわせた。また、手足の爪を抜いて罪のあがないもさせたという。そして、ついに高天原から追放した』
このように、神代(上)には、卑弥弓呼素が卑弥呼と会った時の様子、二人の争い、卑弥呼の死、卑弥弓呼素の追放と、かなり具体的に表されているように思います。

2019-06-05 6面
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